ドタバタな日常

□六日目〜singing a song!〜
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「なんでヨ!!なんで、お前が勝手に決めてるアルか!!」


「当たり前でしょ?少なくとも、お前よりは付き合い長いんだから。早奈英の隣は俺が頂く」


「それ言ったら、俺の方が付き合いが長い。よって、早奈英の隣の席は俺のものとするァ」


「付き合いの長さは、関係ないでさァ。俺が早奈英の隣に座るのに相応しいですぜィ」


「問題児は監視しとかなきゃならねェ。風紀副委員長である俺が早奈英の隣に座る。監視として」


「それだったら、学級委員であるこの俺でも問題なかろう」






あーうるせーー


あ、どうも


なんか、上で喋った奴ら…口調とかで大体分かるよな


ソイツらがもめてて、面倒なことになっている



このもめ事の原因は、少し。ほんの少し前に遡る








――――……

「さぁ、バスの前に着いたぞ〜」


銀八がみんなに言う


「いや、言わなくてもわかるだろ」


冷静なツッコミを銀八にかました


「あ〜そういや、バスの席順決めてなかったな〜」


頭を掻いて参ったなぁと言う銀八


「さっさと決めろよ〜ダメ教師」


この野次も俺


「傷つくわ〜本当のことだけど傷つくわ〜」


「心に一生の傷を背負って生きればいいんだよ、お前なんか」


「お前、教師に向かってお前って…なんかって…。それでも生徒かバカヤロー!!」


「生徒にバカヤロー!!って言う奴が教師でいいのかコノヤロー」


と、不毛なやり取りを交わしている時に


「じゃあ、私達で決めます」


手をあげて、そう言ったのは妙だった


「私、自分で決めたいんです。どっかの近藤ゴリラと隣の席にはなりたくないんです」


ニコッと黒い微笑みを讃える


「近藤ゴリラの時点でもう限定されてますよね?どっかのじゃないですよね?」


もう既に、半泣きのゴリラを無視し


「私は、九ちゃんと隣になるから。神楽ちゃんは早奈英ちゃんと隣になればいいんじゃないかしら?」


そう言って、九兵衛と一緒にバスに乗る


「まぁ、いいや。お前らで勝手に決めろ〜」


銀八も欠伸をしながら、バスに乗り込む


「じゃあ、早奈英。バスに乗るアル!!」


「ああ!!」


2人でバスに乗ろうとした時―


「ちょっと待ってヨ!」


神威に呼び止められる


「ああ?なんだ??」


振り返えると


「席は自由なんでしょ?だったら俺、早奈英の隣でいいヨネ??」


……――――





そして、冒頭の会話に繋がる


つか、俺的には誰でもいいわ


出来れば神楽がいいけど


まだ言い争いを続けているみんなに、俺が提案する



「じゃあ、ジャンケンで決めたらどうだ?無難に」


すると、みんな妙に納得した感じになり


沖田が叫ぶ


「じゃあ、それで。では、第一回早奈英の隣に座る王子は誰かジャンケンポン大会〜を始めま〜す」


「私、女アルけどな」



よっしゃぁぁぁぁ

負けねーぞぉぉぉぉ



と意気込む面子



てことで『早奈英の隣に座る王子は誰かジャンケンポン大会』が始まった


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