攘夷のなか
□第四章〜スナックお登勢と5年ぶりの再会〜
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私は、ハローワークの人からもらった地図をもとに、就職先に向かっていた
就職先の名前は、何故か教えてくれなかったけど、高いにこしたことはないということで気にしなかった
「あ…ここだ」
地図に『ゴーーールッ!!!!』と、妙にテンションが高く書いてある場所の前に着いた
どんな店なんだろうと思い、顔を上げてのれんを見ると…
『スナック お登勢』
と書いてあった
あ…スナックなんだ
へ〜そっかぁ〜なるほどね〜だからか〜教えてくれなかったんだね〜
って…
オイィィィィィィ!!!!
ふざけなるなよ、あの美人職員!
同じ女なのに、スナックで働くのがどういうことか分かってねェのかァァァァ
まぁいいや
時給1000円だし
開き直った私は、スナックお登勢に入る覚悟を決めた
息をふぅとはき、引き戸に手をかけ
「失礼します」
と、言いながらお店のなかに足を運んだ