自分より仲間
□第五話〜同じようで違う〜
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あれからなんとか屯所に戻り、今はとりあえず自室にいる
副長には「後、10分くらいしたら来るから」と言われたので、素直に待っている
それにしても……
さっきの胸の高鳴りはなんだァァァァァァァァァァァァァァァァ
つか、何やったんだろう自分は
なんで副長に抱きついたの
意味分かんない!
本ッ当
意味分かんない!!
ああもおおおおおお!!!
心の中で絶叫しながら、隊服に着替える
ドキッて
…した
確かに顔はいいのよ副長は
煙草臭いけど
背も高いよね
マヨラーだけど
……………
これ以上、考えたら仕事に支障が出そう
やめたやめた!!
考えない考えない
…恋心なんて、とっくの昔に捨てたんだから
って、これ恋じゃないし!
何思ってんだ自分!!
血に汚れた隊服から綺麗な隊服に着替え終わった
後、副長が来るまで5分
洗濯機まで行って帰って間に合うか
いつもは山崎さんに来てもらうんだけど、なんか今の自分の気分によって血まみれの隊服を出しに行くことに決めた
自室に戻ってきたら、丁度いいタイミングで副長が襖を開ける
「食堂行くぞ〜」
そう言って、私の返事を待たずしてさっさと歩き始めやがった副長
「あぁ、ちょ!!待ってください副長ォォォォ」
慌てて立ち上がりその後を追いかけた
食堂に副長と二人で入ると隊士たちが一気にざわつく
隊士たちも何かしらの噂は聞いているんだろう
会議にいた隊士たちにも、ハッキリ否定しなかったし
あちらこちらで隊士たちが「やっぱりデキてんだあの二人」「副長ばっかずりィよ」などと、コソコソ言ってるのが聞こえる
その様子に明らかイラついている副長
「お前らァァァァァ、食事くらい静かに出来ねェのかァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!」
副長がそう一括したことにより、静かになる食堂
「いや、あの…副長。気持ちは分かりますよ、気持ちは。けど、こんな静かな食堂も逆に怖いという―ごめんなさいィィィィ!!静かな食堂いいですね〜サイコー…」
副長がめっさ睨んできたので、文句が言えない状況になってしまった私でした