自分より仲間

□第三話〜真選組副長補佐の夜と早朝〜
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副長に言われた通り、山崎さんが来るのを待って、来たと同時に歩いて…というか走って屯所に戻った


体力はあるから、まぁいいとして…


走っても、それ相応の時間はかかるわけでして…




「遅いッ!!」



門の前で仁王立ちで待っていた副長に説教くらってるなう


なんなの…書類たまってるって言ってたじゃん


説教する暇あったら、書類片付けようよ


「オイ!!聞いてんのか菜乃覇!」


「聞いてますよ」


「じゃあ、俺が今なんて言ったか答えろ」


「『オイ!!聞いてんのか菜乃覇!』」


「いや、そのもっと前!!」


「『大体お前は、副長補佐としての自覚が足りないんだよ!!』」


「よ〜し、聞いてるな。それでな……―」


まだ続くのコレ!?


さっきから、このやり取りの繰り返しなんですけど…


いい加減、飽きたんですけど…


まぁ、こうなることは勿論予想してました


その対策として、帰りにスーパー寄って買ってきました




マヨネーズ




スーパー寄ったから、走って帰ってきたんですがね


スーパー寄らないんだったら走りませんもん


「あ、そういえば副長」


「あ?なんだ??」


ポケットに入れていたマヨネーズを出し、副長の顔の前につきだす


「じゃじゃ〜ん!!これは、なんでしょう?」


副長の目がトロンとする


「マ…マヨネーズ!!」


マヨネーズを掴もうと超高速で手を伸ばしてくるので、私も超高速でマヨネーズをポケットにしまう


「ダメですよ、副長。今は、説教中なんですから。これは、"書類整理のとき"にゆっくり…ね?」


そう、言ったらマヨネーズを食べたいばっかりに説教が短く終わって、書類整理を始めるだろうなという得策


どやっ


「くっ…!!」


さぁ、どうする副長!


すると、悩んでいた顔からニヤリと悪い顔に変貌する


「そうだ。お前、まだ晩御飯食べてないだろ。先に晩御飯食べてこい。マヨネーズを残して。その後、この続きな」



「(゜д゜)」



ドヤ顔の副長


腹立つ!!!


超絶腹立つ!!!!!


「ほら、さっさとマヨネーズ出せ」


「く…!!」


仕方ない、こうなったら…出すしかない


マヨネーズを出し、副長に渡す




と見せかけて




「ああああああ!!!!!!!!!!手が滑ったァァァァァ」




マヨネーズを投げる


そして、勿論…


「おおおお俺のマヨネーズゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!」


走ってマヨネーズを追いかけた


その間に私は、屯所のなかに入るのだった




その一部始終を見ていた隊士達の感想
「菜乃覇さん、副長の扱いうまいな…」



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