自分より仲間

□第二話〜真選組副長補佐の昼と夕方〜
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つい、勢いで屯所を出てきてしまった


あ、言い忘れてたけど、稽古が終わった後隊服に着替えたから


隊服で屯所をでたから



ま、そんなこんなですよ…


ていうか、なんで副長は『せめて俺が食べ終わるまで』多分待てと言いたかったんだろうけど…


なんでだろ?


確かに、いつも私は副長と市中巡回してるけど…


なに?なんなの??


まぁ、いいや




町を歩いていると、先の方に見知った銀髪の侍が見える


その両サイドに、赤いチャイナ服に身を包んだ女の子と、袴を着て眼鏡をかけた男の子



間違いない…



戦友でもあり幼なじみでもある銀にぃと、銀にぃが経営している万事屋の従業員の神楽ちゃんと新八くんだ


すっごい楽しそうに笑っている


銀にぃ…幸せそうだな


そんな三人の邪魔をしたくなくて、気づかないフリをしようと横を通りすぎようとすると…


「ん…アレ?菜乃覇じゃね??」


銀にぃに腕を掴まれた


笑顔を作り振り返る


「お、銀にぃ〜!それに、神楽ちゃんに新八くん!!こんにちわ」


頭を下げて挨拶をする


「菜乃覇〜こんにちわヨ」


「菜乃覇さんこんにちわ」


二人とも、ペコッと頭を下げてくれた


「あら…そういえば今日、大串くんと一緒じゃねぇの?」


「土方ね」


なんでか、いっつも副長のことを大串と間違える銀にぃ


覚える気もないみたいだけど


「今日はね。危うく、土方スペシャル食べさせられそうになったから逃げてきたの」


私がそういうと三人は、あぁと納得する


「確かに、アレは食べたくないですもんね」


苦笑いの新八くん


「うん。そうなんだよね〜」


「大変アルなぁ」


神楽ちゃんも、うんうんと頷いている


「でしょ〜?」


フフッと三人で笑いあう



「お〜い、銀さんの存在は無視ですか〜?」


構ってもらえない銀にぃがはぶてる


「ごめんね」


言いながら、笑いを堪える


「笑い堪えるくらいだったら笑って!?思いっきり笑って!!」


そんなツッコミをする銀にぃ


「ごめんね〜」


と、しばらくみんなで笑っていた






「そういえば、みんなは何しようとしてたの??」


私が質問する


だって、やけに楽しそうだったから


「あ〜今から、パフェ食いに行くんだよ」


銀にぃが言う


「パフェか〜いいなぁ〜」


最近、甘いもの食べてないな〜


「菜乃覇も、一緒に来るか??まぁ、金は自分で払ってもらうが…」


と、銀にぃは言う


「え、いいよいいよ。なんか、悪いし」


手を振って断る


「なんで?別にいいアルヨ??ていうか、寧ろ菜乃覇と一緒に食べたいアルゥ」


腕を掴んで見上げてくる神楽ちゃんがとても可愛くて


「いいの!?じゃあ、お邪魔させてもらうね!」


こうして、私達4人はファミレスへ向かった



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