不運はつきもの。
□たしぎとヒナ。
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※ヒナもたしぎも腐ってます。5話を見た後だとわかりやすいです。
「あら、たしぎもこれからお昼?」
「はい! ヒナさんもですか? よければご一緒してもよろしいですか?」
「ええもちろんよ。私も話したいことあったから。」
たしぎとヒナ。
本部には海兵限定の食堂が設けられており、ほとんどの海兵はそこで食事を取っている。たしぎとヒナも同様だが、昼食を受け取るとそそくさと皆が座る室内ではなく外にあるテラスへ足を運ぶ。そこにはほとんど男の姿はなく、女の海兵がちらほら見受けられ本部では珍しく穏やかな時間を過ごせる空間だった。
「…で、早速本題に入るんだけど。ここ半年でカイトを狙う輩たちが積極的に行動している気がしているわ。」
「と言いますと? 当初から結構ぐいぐい行っていると聞いていますが…。」
「それが…とうとう手を出し始めたってことよ。あなたの上司含むね。」
「え!?!? す、スモーカーさんがですか!?!?」
「声が大きいよたしぎ。」
はっと口元に手を当てきょろきょろと周りを伺うたしぎ。幸い海兵はこちらを見るもすぐに自分たちの話に戻ったようで、ほっと胸を下ろした。
「年々カイトを狙う輩は増えてたけど、がっつり触ったりした情報はなかったじゃない? まぁ、カイト自体簡単に襲われるほど弱くないのもあるけど…。」
「そうですね、イマイ少将がことごとく交わしてたと聞きます。能力者相手でも容赦なく覇気を使って逃れてましたし。」
「あれでも少将だからね。ただ最近カイトの部下たちから大胆な接触が多いって話を聞くのよね。」
それまであった経緯をペラペラ喋るヒナに興味津々に聞くたしぎの顔は徐々に赤く染まっていく。
「し、七武海やクザン大将にそこまでされて…!?」
「どうしてそんな事になったのかわからないけど、多分カイトの体質に慣れて大胆になってるんじゃないかしら。ヒナ、閉口。」
「ま、待ってください。じゃあスモーカーさんは…。」
「あぁ、彼ね。今日の朝カイトから面白い事聞いたのよ。」
「ヒナお疲れ。昨日はごめんな、ハメ外しすぎて…。」
「今更じゃない。また飲みましょう。…昨日は結局スモーカー君の家に泊まったんでしょ?」
「ああ、朝からスモーカーにも怒られるしそろそろ制限しないと…。ああそう言えばヒナからも言ってやってくれよ。あいつ絶対寝室でも吸い始めたぞ。」
「え? スモーカー君寝る時までは吸わないって聞いてたけど…。」
「だって起きたら口の中煙草の味凄かったからな。俺から言うよりヒナがほどほどにしろって言った方が聞くだろ?」
「そう言ってたから私も普通に忠告したのよ。そしたら寝室では吸ってないて言ったのよ。怪訝な顔されて何でそんなことをって聞いてきたから、カイトが言ってたわよって会った事話したらちょっと考えた後頭抱えて、忘れろですって。」
「こ、これは…!!」
「絶対何かあったに違いないわ…カイトを見る限り身体の不調はなさそうだったけど、あのスモーカー君とカイトの証言を考えると…。」
「まさかキ…!!!!」
ガタッと大きな音が鳴り響き2人が音の方を振り向くと、女性海兵が気まずそうにこちらを見ていた。椅子から立ち上がった音だったようで、よく見たら他の女性海兵もこちらを伺っていた。その表情はどこか興奮で染まっていた。
「ヒ、ヒナ大佐、そのお話私たちも参加してもよろしいですか?」
「私も、ここ最近のカイト少将の出来事全てお話しますので…!」
「わ、私も…。」
徐々に集まる海兵に、たしぎはやっぱりきになる人が多いのかと嬉しさを覚えた。その様子を見たヒナはふっと笑い水を一口飲んだ。
「わかったわ。皆自分のお昼を食べ終わったら暴露大会をしましょう。」
その後、カイトの行動を見守る会が定期的に開催されていったのであった。
「な、何だか最近変な視線を感じる…モテ期?」