バイオハザード短編更新
□切なさ愛しさ
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BSAAのオフィスのドアに手をかけ、ゆっくりと開ける。
「おはようございます。隊長」
「おはよう、ピアーズ。今日は遅かったな」
隊長に顔を向けながら、自分の席に着いた。
「ちょっと、あいつが風邪引いちゃいまして……」
「珍しいなぁ。ピアーズが夜に無理させたんじゃないか?」
「なっ!………んなわけないですよ」
クリスは腕を組ながら笑いながら話し、ピアーズは顔を真っ赤にさせて否定した。
ピアーズと名無しさんが結婚して3ヶ月になる。
名無しさんも同じBSAAの隊員だったが、ピアーズとの結婚で寿退社したのだった。
その為、クリスも名無しさんの事はよく知っている。
「あいつ、風呂上がりに髪も乾かさないでソファーに寝てたんでそれが原因ですよ。まぁ、1日寝てたら治ります」
「そうか…………ピアーズ!今日は早く帰ってやれよ?」
「あっはい!了解です」
クリスに一言いうとパソコンを立ち上げ、コーヒーを取りにいった。
本当は仕事なんかより名無しさんの傍にいたかったが、この間の報告書が出来上がっていなかったためしぶしぶ仕事に来ていた。
名無しさんの傍にいてやりたいという気持ちが表にでていたのか、俺をみた隊長はあんな言葉をかけてくれたんだろう
と、コーヒーメーカーの前でそんなことを考えてにやけてしまった。
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p.m 5:00
ピアーズはやっと苦手なデスクワークが終わり、背伸びをした。
「はぁ、やっと終わったよ………ってもうこんな時間か!」
目の前にある報告書をクリップで止めて、すぐに帰れるようにと支度をして、HQへ報告書を持っていった。