バイオハザード短編更新
□囁くように愛を告げ
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今年もこの日がやってきたと
テレビでは年末の特番をやっていた。
ベクターはこたつでみかんを食べ、名無しさんは夕食の片付けをしている最中だった。
「そろそろ今年も終わっちゃうね。」
時計を見ると、22時過ぎを指していた。
「そうだな、今年も名無しさんと年越せるのか。」
テレビをみながらミカンを食べるベクターは
恥ずかしげもなく、さらりと思ったことをいう。
「去年も一緒だったしね。あの頃は初々しかったぁ。」
濡れた手を拭きながら、ベクターのいるこたつへやってくると隣に座った。
「今年こそは、蕎麦食べたいなぁ。」
「うっ………、わかってるよ…。ちゃんと買ったから大丈夫だよ。」