バイオハザード短編更新
□生ぬるい水に溺れてるみたいだ
1ページ/5ページ
「じゃあね、また遊ぼう。」
そういって別れた名無しさんと友達。今日は久々にに友達と映画を見に行った。
名無しさんは寒そうに身体を震わせ、足早に帰ろうとしていた。
「あっ、名無しさんじゃん。久しぶり。」
ふと声をかけられた方を向くと、昔の男友達が笑顔で手を振ってきた。
「久しぶりだね。元気してた?」
「うん、まぁね。そうだ!立ち話もあれだしそこの喫茶店で話さないか?」
「(久しぶりだしいっか)……いいよ。」
名無しさんは何の気なしにその人と喫茶店へ向かった。
**********
ベクターは恋人である名無しさんの帰りが遅いことに苛立っていた。
「まったく、あいつはなにしてんだよ。」
「友達と映画みる約束してたんだろ?」
「あぁ………。」
「その友達ってのが男だったりしてな。」
「はっ?そんなわけないだろ!」
ベクターはスペクターの胸ぐらを掴んだ。
「冗談だって!」
ベクターは冷たい目で睨み付け、スペクターを離した。
「ふん………。ちょっと見てくる。」
近くに置いていたバイクのキーを取り、いそいそと出ていった。
「ったく名無しさんのこととなると、余裕がなくなるんだから。」