09/28の日記

22:58

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「えっと、」

当たり前って、結構なんでもあると思う。

「あの、ね?」

朝はオハヨウだとか、出かける時はイッテキマスだとか、食べる時はイタダキマス、だとか。

「その、ね、」

付き合ったら手を繋ぐだとか、キスをするだとか、繋がる、だとか。
目安みたいな期間だとか、合図だとか、シチュエーションだとか。

「えーーっと、」

つまりはぶっちゃけ、手を出して貰えてない私、っていう話なんだけどね。

「うーんと、ね」

イケイケオセオセヤレヤレ言う友達にどんどこ背中を叩かれて自分から言ってみようとはなったものの、全く一向に本題を口に出せず。で、今。

「…大丈夫か?」

窺う瞳になぜか後ろめたさ。

「す、すき、です」

そしてなぜか今更告白。
大丈夫か私。

「うん。…オレも」

でも、照れくさそうに視線を逸らして眼鏡を上げて、同意してくれるからまた堪らなく好きになる。
いいやって、なっちゃう。

「和、すき、だよ」
「ん、…オレも」

重ねた唇以上に満たされる事なんてないって、思っちゃうんだ。

いただきます、が聞こえない/キラキラ

当たり前なんて、知らないひとが決めたもの。


 

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