05/10の日記
17:54
誰かと喧嘩
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「だから何がしたいのよあんたはっ………!!」
キンと裏がえった彼女の声が雨を弾き飛ばして走る車の音と未だ降り続ける雨音に浸透するように調和して消えた。
その声と拭われる事なく流れ続ける涙とそれに気付いていないように俺を睨みつける瞳に答える俺の声はなく
やがて彼女は心底疲れ果てたようにため息をついた。
そのため息が俺への拒絶を表しているようで、なお俺は動けなくなった。
なんて言えばいいのか
どう動けばいいのか
どうしたら君の正解なのか
わいた答えは全て不正解に思えてまた迷路に迷い込む。
いくら俺の中にごちゃごちゃグルグルと渦巻く言葉があっても君と俺とのあいだには沈黙しかない現実現状。
「…すきなんだ…」
小さく隙間からはみ出た指先のような声を聞いて困ったように笑った彼女に、涙がでた。
(仕方ないって、もう一度許して)
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