朝、あなたに出会って
□3、息が、とまりそう
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「…え…?」
突然視界がぐにゃりと歪む。
脳天を強く打ちつけたように、目の前が真っ白になった。
「…まゆっ…」
遠く萌の声が聞こえる。
(萌…なんで…)
ひどい頭痛と一緒に甘い香りが私をとりまく。
一瞬にして何もかも忘れそうになって、私は声がした方に必死に手を伸ばした。
(も…え…)
指が空をきって、萌の声が小さくなる。
(も…え…いかない…で)
香りが濃くなる。
頭痛が増して、
足元が揺れる。
(…たす…けて…)
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