おやすみ。
□片想い?
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学校帰りに急な雨に降られた私は、走って宇賀谷家までたどり着いた。
「ただいまー、美鶴ちゃん。急に雨降ってきちゃったね。びしょぬれに……って、…え?」
玄関からパタパタと走ってきて、襖を開けるとそこには…
「ケテルさん!?」
「なんだ?私がどうかしたか?」
お茶を飲んでいた様子のケテルさんが。
「え、あの、なんでいらっしゃるのかなぁ〜って。そうだ!美鶴ちゃんは?」
「ああ。先ほど大蛇家に用事があると出かけていった。」
私は立ち尽くしてるのもなんだと思い、机をはさんでケテルさんの向かいに座る。
「そ、そうですかっ///(ケテルさんて、綺麗な人だなぁ。近くで見るとよけいに…。)」
「姫子」
「はいっ!?なんですか?」
声裏返っちゃったよ。私は見つめていたことが恥ずかしくなって、視線を斜め下へ移した。
ケテルさんは私を居間に残してでていってしまった。
「どうしたのかな?」
ま、まさか見つめてしまってたのが不愉快だったとか!?いや、ケテルさんはそんな人じゃないような…
そんなことを考えていると、
フワッ
「え?」
「姫子。雨に降られたんだろう?風邪をひいてしまう。」
私の頭にケテルさんがタオルをかけていた。そして、優しく髪をふいてくれる。
「あの、ありがとうございます///。 あとは自分でやりますから。」
「いや。いい。遠慮はするな。私がこうしたいと思ったからしている。」
「え?///」
その言葉で顔が真っ赤になっているのが自分でもわかる。
「あの、ケテルさん。それって
ピカッ
ガラーンバリバリッ
「きゃぁっ」
眩い光と大きな雷鳴。近くに雷がおちたのだろう。
「姫子。大丈夫か?」
真上から聞こえてくる声。
私は驚いてケテルさんの胸に飛び込んでしまったらしい。
「ごめんなさいっ。びっくりしちゃって。!?」