たいばに。

□It can do what.
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(起きねーなー…。)

とりあえず、熱はないし、起きた時に飲ませるための水と、医者からもらった薬を用意しとく事ぐらいしかやることがない俺は、すぐに手持ちぶさたになる。


(洗濯物もないし、朝の食器も洗い終わったし…)

そして家の事もあらかた終わってしまったとなると、本格的にやることがなくなってしまった。

仕方ないので、ベッドの横に椅子を持ってくると、背もたれを前にしたまま座る。


(にしても…、バニーの体調に気づけなかったのは、完全に俺のミスだな…。)

心の中で一人反省会。

この頃、やることがない時に度々訪れるつかの間の賢者タイムだ。


(体の不調を隠してたこいつもこいつだけど…。
…っだ!そこは普通に気づいとけよ俺!)


ものすごく今さら感がするが、それでもバニーのことに気づけなかった俺に悔しさが募る。

(一番近くで誰よりも長く一緒にいただろ〜…!
…そりゃあ、24時間傍に居たわけじゃねぇけどよ。〜っでも!)


俺はバニーのことが分かってる気がしてたし、バニーが俺に隠し事をすることはもうないと思っていた。

だってバニーとは、もう相棒の域を越えて、ほとんど家族みたいな関係になってたし、…その、……コ、コココ、コイビト……でもあるわけだし…。

だから、もうバニーが俺に何も言わずに何かを我慢することは…ないと、思っていた…。






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