俺と歌と…守護神様!?


□第1章
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《♪〜
あの時土壇場で投げかけた
意味を持たぬ 上辺だけの言葉
空を見上げるとそんな僕を
嘲笑うかのように降り出す雨
頬を切る風が意識を持ち
手当たり次第に吹き荒れる

光を求めてさ迷った
小さな小さな僕達は

痛みを気にせず走り続けた
ガタがくるのは余計に早く
それでも幼い僕達は
止まることを知らない

〜♪》



コンポから流れるのは今、人気の歌手『月華』
幅広い音程で歌うので声以外誰も知らないアーティスト



「ん〜。まぁまぁかな?」



その歌を聴いているのはこの屋敷の19歳の持ち主、終羅威 雪麗(しゅうらい せつら)

その容姿は後ろの一部が背中の中間辺りまである銀髪に赤紫色の瞳、それを余計に引き立てる白い肌。見せ付けるように大胆に胸元を開け、盛大に着物を着崩している。男なのに綺麗という単語がよく似合う。



「今度はもぅちょっと違う雰囲気の歌お」



呟いた彼は実は月華だったりする。随分売れているので普段は家でのんびりしていた


彼の屋敷は洋風と和風が入り混じった不思議な雰囲気を纏っている

プライベートは寝殿造りの和風の離れ(といってもデカい)で基本は着物、浴衣で過ごす
仕事や客が来たりするときは洋風の本邸(離れの2倍ある)で今時の服で普通に過ごす

なんで普段が今の服じゃないのかは本人曰わく、着物、浴衣の方が楽だから…





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