もう一度幸せを
□信じるもの
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〜紫〜
えへへ〜♪今、最高に気分がいいなぁ
部屋で上機嫌な紫の姿、茶色の髪を乾かしてベットに転がる。
「蒼先輩、ぜぇったい私のものにしちゃおう♪」
私は時計を眺めた、時刻は7時、もうすぐ夕食の時間。
「めんどくさいけどぉ、まぁいいや!」
そして部屋を出て調理場へと向かった。
******
「ん?誰かいる・・・・蒼先輩??」
そこにはエプロンを付けて調理している姿があった。
とてもかっこよくて少しの間ぼーっとしてしまった。
そして蒼先輩のもとへ・・・
「すいませぇ〜ん!遅れましたぁ!!」
皆と同じ反応が返ってくるかと思っていた。
だけど先輩は違かった。
『別にいい・・・夕食は作ってある』
なんで・・・?と思った。
今までは可愛いふりをすれば誰もが赤くなっていたのに・・・なんで?
そんなことはありえなかった、予想外。
「わぁ〜すごいんですねぇ!紫もぉ〜蒼先輩みたいに料理上手にならなきゃなぁ〜」
これなら・・・!?
だけどこれも失敗。
『・・・すまないが、名前で呼ばないでくれないか。俺は信用した奴"にしか・・・名前で呼ばせない』
ありえない!ありえない!!
どうしてなの?しかもこの私が声をかけてあげて名前で呼んであげてるのに・・・
呼ばないで・・・なんてありえない!
信用した奴にしか名前で呼ばせないなんて・・・まるで全てバレているような感じ。
なんで従わないの?どうして王子様になってくれないの??
それがとっても愚問だった。
「そうなんですかぁ〜、ちょっとガッカリですぅ〜・・・」
これは本音、嘘ではない。
だって蒼先輩に惚れたんだもん♪