ORIGINAL STORY-絆の旅
□プロローグ
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《《…‐――――!!》》
真っ暗な通路に、耳をつんざくようなサイレンの大合唱と、それに伴うざわめきが始まった頃…
――3人は走っていた。
突然の大音響に3人の内の1人― 容姿などからおそらく最も年下であろう ―がビクッと体を震わせるが、他の二人は苦々しい表情で舌打ちをしただけで、走り続ける。
目的地まであと僅か…
…だが、このような時こそ邪魔が入るものである。
――閃光が走り――
3人が照らされる。
輝くライトの先には早くも異常に気付き、駆け付けたのであろう衛兵達が、ゴツイ銃や槍などの得物を構え、戦いの意志を表していた。
――だが
「20人…問題ない。」
――それも彼らの前では、無意味で
少しして、一面に紅い水溜まりができた頃には、彼らは再び目的地へと走り出していた。
「早く…しないとっ!」
既に脱出はばれてしまった以上、急ぐことが先決だ。
3人は走り続けた。