流行りの壁ドンやってみた




-ラビの場合-


ドンッ

「…!」

驚いたように目を見開き瞬きするユウに思わずにんまりしてしまう。
こうして向い合せてみればやはり本の少しばかり目線が下で。主導権は自分が手にしていると分かり、更に頬が緩くなった。

あぁ、壁ドン!何て気持ちいい響きなんさ…

「、おい」

ラビの顔を見てすぐさま顔をしかめると手を突いていない側に体制を変える神田におっと、ともう片方の手で行く道を阻む。

「何なんだよ、うぜぇ」
「ユウ、そんなこと言ってていいの?オレがその気になれば、」

顔をぐいっと近づけ、お互いの吐息がかかるほどに距離を詰める。

「ちゅーだって、出来ちゃうんだよ?」
「、んむ、!?」

ちゅっと触れるだけのキスをする。
舌を入れても良かったけれど噛み千切られるに決まってるし。
少しだけ耳を赤くさせ、狼狽える様子を見せた神田にでれっと口元をゆがませてしまう。
か、可愛い〜…

「てめぇ…」
「ユウ、可愛、ぐはっ」
「そのにやにや顔、うぜぇ!!」

思い切り腹に拳を打ちつけられ、痛みにその場に蹲る。

「ユウ〜…」

涙目で思わず見上げると一瞬だけうっと眉を困らせる神田。
そして、少しだけ躊躇ったようにラビの顔を見つめると蹲って腹をさすっているラビにつかつかと歩み寄り、襟元を乱暴につかまれ立てと言った風に持ち上げられた。

「ちょ、ゆ、まっ…」

殴られる!!?
その時、小さく神田が何かを溢すように告げた。

「え、今なん…」

ちゅ、と額に小さな感触。

「、へ、」

思わず腹を抑えていた両手を額に持ってきてしまう。
ちゅー、され、た?

「え、え、ええぇ…」

ぽかんと見上げるラビに眉を寄せ、掴んでいた襟を離されどしゃっと床に落とされる。

「いてっ」

一瞬何が起こったか頭の中で整理した後に慌てて立ち上がる、が。

「ユウ…?」

神田の姿はない。
居なくなるの早…っ!?

「照れすぎさ」

最後に見た神田の耳は林檎のように真っ赤で。
思い出したらまた。

「にやにやしちゃうじゃん…」

そして小さくつぶやいた言葉は確か、

「仕返しだ、バカ野郎…」





ツイッターでも話しましたがラビは壁どんしたら神田にすごい顔で睨まれる笑


もう一度拍手を押すとアレ神→






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