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□東方伝記7
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私は兄上に呼ばれたと思い、仕事を終わらせてすぐに大浴場で汗を流し



髪も結わずに肌着と就寝用の白い着物を羽織って急いで向かった








だけどなぜか






待っていたのは兄上ではなくユノ








まだ状況をきちんと把握してないまま


ユノに抱き締められた



久しぶりの感触と彼の温かい体温が


身体中にジワジワと伝わってきて




私もユノの背中に腕を回し、涙を浮かべながら必死にしがみついた





兄上の部屋には布団しかなく



他に座るところもないので素直に二人は布団の上に座った












「髪…長いのだな。結ってて気付かなかったが…」


「ずっと伸ばしてるんです。洗うのが大変ですけど(笑)」



「とても綺麗だ」






ユノは隣に座りながら、私の長い髪を後ろからスルスルと触りながら話す




自分の中でも自慢できる髪を、褒められたことが何より嬉しかった







すると突然



























私の着物の脇下の開いてる隙間から



ユノの手が胸の位置に侵入した




お風呂から上がったまま来たのでサラシを巻いていなく、ユノの掌の感触が直に乳房に伝わってきた













「……嫌か?」



「…っ、……嫌…………………じゃないです」














ユノは一言確認すると



ゆっくり私を布団に寝かせ、自分の来ている着物を剥ぎ取った





初めて見る



ユノの裸体




広い肩幅に

引き締まった筋肉




私の想像以上に逞しい体つきだった






ユノは私の着物も前からほどき、肌着も開いて素肌を晒した












「美しいそなたのこの躰を…私は汚してしまうかもしれない。…それでも構わぬか…」



「私は。貴方と結ばれるなら…どんな苦痛も耐えます。私の躰を貰って下さい」











月明かりが襖に射し込み



ユノの表情がハッキリとうつし出される






それは本当に初めて出逢った時のような




優しくて心安らぐ笑顔













「もう抑えきれぬ…。瑠美、愛している」



「私も愛しています」














二人の唇が



引き寄せ合うように重なった




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