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□東方伝記3
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翌日。
婚儀は早々に行われる事となった
私と若様の関係は
今までと全く変わらない
廊下を凛とした表情で歩く若様の様子は
本当に覚悟を決めたように完璧なまでの威風堂々とした装いだった
その姿を見るだけで辛くなるが、一夜の出来事を思い出しては自分の気を引き締める
兄上は金家に儀礼として世子妃を迎えにいっており、もうそろそろ屋敷に戻ってくる頃だ
そして
少しして、家臣達を先頭にし、大事に扱うように抱えられた籠が姿を現した
「あれかい?噂の姫様は」
「キャッ!!フネさん!!それに皆さんも…」
気になるのは私だけじゃなく、フネさんや他の女中達も柱から身を乗り出して注目していた
門をくぐった後にその籠はゆっくりと地面に降ろされ
簾が上にあがると
そこから異様なオーラを放つ女性が出てきた
(あの人が…若様の…)
誰もが皆息を飲んでその光景を見つめていた
それくらい
彼女の存在感は計りしれなく
噂以上の美女だった
妖しく微笑みかけられた家臣は、彼女の魅力に気押しされていた
そこに若様と殿下が駆け寄り
金家と挨拶を交わす
「よくぞ参られた!!噂には聞いていたが、本当に絶世の美女ですな!」
「ジヨンと申します。私も若様と御会いできて光栄ですわ」
「まぁ、これから家族になるのだからな。堅苦しい挨拶はやめだ。ユンホ、彼女に屋敷を案内してやれ。婚礼の儀を本格的に明日執り行うのだから、親密になってもらわんと困る」
「はい、父上。さぁ、こちらへ…━━」
若様は、いつもの笑顔で世子妃を連れて歩き出す
私は内心あることが気になり始めて仕方がなかった
婚礼の儀の夜は
夫婦の契りを交わすということを
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