平和と家
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あれから瞬く間に三週間は過ぎた。三週間ずっとスクアーロに稽古を付けてもらい、剣はより腕が上がった。そしてルッスの提案で避ける特訓として、ベルとルッスによる攻撃を避ける特訓もした。準備は万端である。
「名前気をつけるのよ?」
『うん!!!大丈夫だよ。ルッスとベルに手伝ってもらったからね』
「当たり前だし。でもいざという時はそこの蛙盾にしてでも自分守れよ?」
「うわー。信じられますー?もはや宇宙誕生以来史上最悪の生き物ですよねー」
フランのその言葉にカチンときて、ベルはナイフを投げた。
『フラン…出発前から怪我するよ?』
「本当ですよー。でも安心して下さーい。先輩はミーがちゃーんと守りますから。もちろんロン毛隊長からもー」
「う゛お゛ぉぉぉい!!!どういう意味だぁぁぁ!!??」
「うるせーよ」
相変わらず賑やかな面々。でもやっぱり安心できると感じる自分がいた。
『じゃ行ってくるね!!』
名前が笑って手を振る。ルッスもベルも笑った。レヴィがその後ろで難しい顔をして立っている。私たちはついに出発した。
車に揺られ後部座席に三人並ぶ名前とスクアーロとフラン。
『殲滅に行くのってどんなファミリーなの?』
「ボンゴレの縄張りで人身売買とかしてるらしくてなぁ。目に付いたからぶっ殺してこいだとよぉ」
「隊長ー。いくら名前先輩が決意したからって言い方ってもんがあると思いますけどー」
『あ、大丈夫だよ。フランありがとう』
スクアーロとフランの間に名前が座っている。
(こうじゃなきゃちょっと絵ヅラがアレなんでー。)
フランはでっかい欠伸をして、名前の肩に頭をのせた。
『あれ?フラン眠いの?』
「はいー。ちょっとお借りしててもいいですかー?」
『いいy「だめだぁぁ!!!」
名前の言葉をスクアーロが遮り、叫んだ。でも名前の耳の真横だ。うるさいことこの上ない。
『…スクアーロ…耳壊れる…』
「な゛っ、わりぃ!!!」
「全く何すんですかー。ミーの貴重な睡眠時間をー」
フランの言葉にスクアーロがイラっとする。