平和と家

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ガチャン!!!!

キーン!!!!


響く金属音。

「おっさーん。パラボラじゃ風で飛ばされちゃうの、そろそろ学習したら〜?」

血塗れの男。

特攻隊の戦いはやはりすごいものだ。スクアーロとジョーヴェは剣と槍の戦いをまだ続けている。幸い、スクアーロはまだジョーヴェの刃に触れてもいない。レヴィとヴェスペロはレヴィのパラボラがヴェスペロの操る風により、一定の場所にパラボラを開いておくことが出来ず、電撃はヴェスペロに当たりそうもない。だがレヴィはいくつも傷を負っている。隊服の下の白いワイシャツはところどころ赤く染まっている。スクアーロもレヴィのそれに気づき対戦相手を逆にした方がいいと考えてはいるが、さすがボンゴレの前の最大勢力。意識を戦い以外に逸らせば、自分の命が危険にさらされる。そのため、現在に至るのであった。

「おい、お前んとこの奴ヴェスペロに殺されるぜ?」

ジョーヴェが楽しそうに言った。スクアーロは眉間に皺を寄せ、剣でジョーヴェを刺そうとするが、避けられる。レヴィもかろうじて戦ってはいるがあまり長期戦になるとどんどん不利になるだけだろう。





特攻隊が苦戦している頃、裏口の方はいい戦いをしていた。

「ししし、お前のその熱のやつ、炎が触れさえしなきゃ操れねーんだろ?」

ベルはいつものワイヤーとナイフの戦術ではなく、たった一本のナイフを持って戦っていた。

「さっきの分析かい?さすがプリンス・ザ・リッパーってところか?」

「当たり前じゃん。だって俺王子だもん」

「ベル、君は熱使いじゃなくて水使いの方がいいと思うよ」

「そいつは俺とマーモンだ。代われ」

「しし、了解」

ナイフを溶かされたり、メタルニーが熱くされたら困るベルとルッスーリアはネットゥーノと、ザンザスとマーモンはメルクーリオと戦っていた。

こちらはどちらかと言えばヴァリアー押しとなっている。きっとここを突破されるのも時間の問題だろう。

そんな時だった。

シュッ!

刃物が人の肌を裂いた。そこから流れるのはあまりにも鮮やかな血。

「あ゛はぁ゙〜流しちゃったよ、王族の血を〜!!!!」

「…何だ?」

ネットゥーノが投げた短刀がベルの頬にかすったのだ。そして、ついにベルはキレた。

「…ベルのことはお前等に任せる。ここの始末をしろ」

「わかったわ!」

ベルが早速暴走し始める。ザンザスは呆気にとられるメルクーリオとネットゥーノに気づかれぬよう中へ進んでいった。
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