平和と家
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その日は結局銃弾を増やす修行のみをやった。午前中には銃弾に炎を灯すこと、午後はそれと銃弾を2〜3個まで増やすことができた。
「今日はゆっくり休んでて。明日はボックスを使うから」
雲雀はそう告げた。
夕食も終わり、談話室には任務のない幹部たちがたまっていた。
『ねぇボックスって何?』
「今まであんまり使わなかったけど今ボックスって言うのに動物とかを入れてそのボックスに炎を灯して動物を戦わせる道具が開発されてるのよ♪」
ルッスーリアがそう言う。
『へぇ。…皆は持ってるの?』
「持ってるぜ?まだあんまり使えねぇから基本使わないけど」
ベルがポケットから小さな立方体を出した。
『…見せれないの?』
「いいんじゃね?ちょっと位」
王子のはこれ、そう言ってベルはボックスに炎を灯した。そして現れたのは…ミンク。
『かわいい!!!』
「だろ?」
ミンクはベルの肩に乗った。そしてベルの笑い方みたいにミンクは鳴く。
「私のはこれよぉ♪」
ルッスーリアが出したのはクジャク。
『ルッスのは綺麗だね!』
「クーちゃん良かったわねぇ」
ルッスーリアはそう言ってクジャクを撫でた。
『私のは何の動物なんだろう?』
名前はそう言った。
「ま、気に食わなかったら王子が開発した奴サボテンにしてやるよ」
ベルはうししっ、と笑う。
『早く会いたいなぁ』
名前は伸びをして言った。
「ところであっちの雲の子との修行はどうだったの?」
『んーなんか雲雀は怖そうだなぁ…。でも案外そうじゃなかったりしそう』
「何だよそれ」
ベルは顔をしかめた。
『何か…ここの人ってどんなに怖そうな人でも根はいい人だし…その類かな、なんて』
名前はそう言った。
「確かにボスも怖いけど実はかわいいとこもあるわよね♪」
とルッスーリア。
「かわいいといい人はちげーだろ」
とベル。
でも確かにザンザスもいい人だと思う。
「…でも名前には確かに皆優しいわよね〜」
ルッスーリアがそう言った。
『私には…?』
「そうよぉ!!!ベルちゃんだって優しいし、スクちゃんも面倒見がいいとは言え、名前には更に優しいし。」
「ボスも名前にはちょっと甘いよな」
『ボスも!?』
名前は何だかちょっと照れてきた。
(皆にこんな扱いされるなんて…一体なんかしたっけ?)