平和と家
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すると、そこに雲雀や骸、レヴィたちも到着した。
「…名前」
ベルが名前の名前を呼んだ。
『大丈夫、約束は守…痛っ』
名前の額をベルは小突いた。
「バーカ。名前、王子の話聞いてた?」
ベルがそっと肩を抱き寄せた。
「一人で何でもやろうとすんな。オレらは名前と一緒にいるって決めてんだから」
ベルが優しくそう言った。
(何でもお見通しみたいだな)
名前はそう思った。でも、ベルがその言葉を心からくれたのは勿論理解した。後ろを振り返れば、ニヒルに笑うスクアーロに親指をたてて立つフラン。勿論よ!!、と気合いの入ったルッスーリア、仏頂面のレヴィ。浮かんだままのマーモンに、名前を真っ直ぐ見つめるザンザス。
全員を見やった。名前はその姿を見て、思わず吹き出した。
「何笑ってんだよ」
ベルがもう一度小突く。
『…嬉しい』
名前は微笑む。
今までで一番安心した笑顔だった。そして、後ろから名を呼ばれた。
「名前」
ザンザスが呼んだ。名前は返事をして振り返った。
「覚悟の強さは伝わった。お前が望むなら俺たちはお前の援助として動く」
ザンザスなりの気遣いだ。名前は笑う。
『お願いします』
ヴァリアーのメンバーが誰一人欠けることなく名前と横並びに一直線に並ぶ。
ボンゴレ]代目ファミリーは後ろで見守る。
「これはヴァリアーと名前の戦いだ。ツナ、お前が手を出す戦いじゃねぇ」
リボーンがそう言った。
「ハハハッ、ヴァリアーが束でかかってくるのなら、多少は楽しめるだろうね」
ウラーノが笑う。
「君らにも見せてあげるよ、僕の力を!!」
ウラーノが天王星のボックスを開けた。かなりの炎圧に立っていることも困難になる。吹き飛ばされそうだ。
白い光が部屋を埋め尽くすと、そこにはウラーノと真っ白な貘がいた。
「…貘?」
マーモンが言う。