黒子short

□CRAZY FOR YOU!!!!
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name change

慣れないスーツを身に纏い、パイプ椅子に腰かけた。大学の入学式だ。制服とはまた違う威圧があったが、俺は今それどころじゃあない。

この大学……可愛い子多くないか!?

先ほどからまあまあ女の子を見るが、今のところがっかりなタイプの女の子にはあまり会っていない。好みじゃない子もいるが、それにしたって世間一般的に見れば十分可愛いのだ。

これは俺の時代が来たかもしれない。内心ガッツポーズしていた。




長い入学式を終え、学科ごとに分かれる。後ろから3番目くらいのちょうどよい席を狙って座っていた。理系だからまぁ女の子が少ないのは仕方ないな。そう思っていたその時だった。

『あ、隣空いてますか?』

俺に話しかけた女の子。それはもう本当に好みどストライクで。

「あ、はい」

何も気が利いた言葉を言うことも出来ずにうつむいてしまった。女の子に可愛いとか言うのは慣れてるつもりだったのに、どうしてだろうか。この子が隣にいるだけですごく落ち着かない気持ちになる。

『あの……お名前うかがってもいいですか?私は齋藤ライっていいます』

「え、あ、俺?」

『はい!』

俺に笑いかけてくれるこの子は本当に可愛い。俺は自分の名前を答える。

『森山さんですね!これからよろしくお願いします』

そう元気よく挨拶したライちゃんに俺はこちらこそ、とどもりながら答えて。その飛びきりの笑顔に見とれたのだった。そして、スマホで違う学部の笠松にメールした。


「ヤバい。隣の子超可愛い。俺この子と付き合う」

「うるせぇバカ。入学初日くらい大人しくしてろ」

これで大人しくしてられるか?心の中じゃもうスキップしてるんだ。

ちょっと緊張しちゃうけど。俺この子と仲良くなりたい!

こうして俺の大学生活は幕を開けたのだった。




(これが俺の中でのライへの恋の始まりだよ!)
(聞いてないんだけどなー)
(マジで付き合うとは思ってなかったぞ)
(そんな冷たいとこも好きだよ!ライ!!)







◎あとがき
モブ愛さんに提出2作目です。初森山…!!!
緊張です。
宮地さんのは何だか不完全燃焼だったので、もう一作提出させていただくことにしました。

何だかんだってバカップルな二人に同じ大学の笠松が振り回されてればとっても(私が)楽しいなと思ったので最後に付き合ってからのやり取りをプラスさせてもらいました!
苦労する笠松。頑張れ笠松。

今回この企画に参加できてとても楽しかったです。ありがとうございます。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
こさんもほ本当にありがとうございます!
これからもよろしくお願いします。
 

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