黒子short
□過去拍手集
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「今から誰が一番ライのことをキュンとさせたか競う」
と赤司君が突拍子もないことを言い出した。
『…赤司君がキュンとか言った。いったい何があったの?』
「いや、昔愛してるゲームって流行ったろう?それをお前相手にやろうと思って」
『勝手に皆でやってよ。恥ずかしいじゃん』
「え〜何で俺が男に告らなきゃいけないの〜?」
ムッ君が口を挟んだ。他の人にしたって、赤司の言うことは絶対だ、だの、こいつらに言えるか気持ち悪い、との返答が。
その結果。
私の意見は聞かれることなく、順番を決めるじゃんけんをしていた。
まず最初はテツ君。
「僕はライさんを愛してます。付き合って下さい」
どストレート。でも真っ直ぐなその目に吸い込まれそうにもなる。てか、可愛い。
皆曰く私はどうやら顔が真っ赤らしい。だから嫌だって言ったのに。
次の順番はすぐに回ってきた。次は黄瀬君。
「愛してるっス!俺と付き合って下さいっス!」
普段と変わんないけど、なんかやっぱり黄瀬君は犬みたいでほっとけない。気づいたら背伸びしてその頭をよしよしと撫でていた。
すると後ろからなぜかブーイングが聞こえた。だってこんな大きいわんこほっておけないんだもん。
黄瀬君は爽やかな笑顔を向けて皆のもとに戻った。
次は赤司君。
「愛してる。誰よりもお前を愛してる」
恥ずかしげもなくそう言う赤司君から顔を背けた。不覚にもかっこいいなんて思った自分がいた。すると私の顔に赤司君の綺麗な手が触れる。そして赤司君の方に向けられ、互いの唇が近づく。
『それはダメー!!!』
私は赤司君を突き飛ばしてしまった。火事場の馬鹿力ってやつでしょうか。いつもなら絶対勝てないのに。赤司君の後ろで青峰君が吹き出した。
「大輝、明日のランニングは三倍だ」
「はぁっ!?」
私に矛先が向かなかったからもう何でもいいです。
次は真ちゃん。眼鏡を中指であげて見下ろされる。なんか見下されているような気もしなくはない。
「愛している。付き合ってくれ」
やっぱりまじめな告白。さすが真ちゃん。ちょっとキュンとする。
「お前の星座と俺の星座は今日の相性は最高なのだよ」
…前言撤回。真ちゃんはやっぱり真ちゃんだ。
次はムッ君。
「お菓子よりも好き〜。だから付き合お〜?」
何だろうこの大きな子供は。そして何でこんな可愛いんだろうか。なんかテツ君以来のまともな?キュンな気がする。
するとムッ君の大きな手が私の頭を撫でた。もう本当やめて下さい。心臓が持ちません。
そして最後は青峰君。ムッ君の後だから、ちょっとドキドキがまだ残ってる。青峰君と目があったが、青峰君が目をそらした。
「…好きだ。付き合え」
うわー、案外ピュア。ちょっとキュンとした。おっぱい揉ませろとか言ってくると思ってたのに。
全員が終わって、私の判断の時間がきた。
「さぁ言っていいよ。誰に一番キュンとした?」
赤司君が尋ねてきた。
私は、皆の顔を見た。全員の顔を見て、私は笑った。
『…内緒、かな』
私は言い逃げを発表直前に決め込んでいたので、そのまま体育館から出た。足の速さで勝てる訳なんかないから、出来る限り速く、速くと。
(私の中で留めておきたいじゃない?皆の知らない一面も見れたんだから)
体育館にて。
(…全く、ライは狙ってるのか?)
(とんだ小悪魔っスよ)
(優勝はアイツに持ってかれたな…)
(え〜、お菓子もらえないの〜?)
(最初からないです)
◎あとがき
初めての黒バスの拍手お礼です。
キャラ崩壊も多少ありますが、そこには目を瞑って下さい!!
すみません。
ちょっと天然小悪魔なヒロインちゃんとキセキでした。
拍手・ここまでお付き合いくださりありがとうございました!
2012.10.16〜2012.11.16