中編

□4 心配
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「名前さん!」

「医療班が到着した!!」

「ごめんなさいッ…ごめんなさい!」

















ある日の任務の前のことだった。名前には気になっていた部下がいた。努力家で見るときはいつも鍛錬していた。個人的に努力家は好きだ。応援したくなるし、どんな天才だって努力に勝るものはないと考えている。

『またやってるの?』

名前はその部下に声をかけた。部下は声をかけた主が名前とわかると、恥ずかしそうにした。

「あ、はい!私の実力では皆さんに迷惑をかけてしまうので…」

『君、今度の土曜日任務に入らない?』

「…え、私ですか?」

名前はそれを伝えに来たのだ。努力を実らせてやるのは上司である自分の手だって必要だと思った。

『そうだよ。君の努力にはいつも感心してる。一緒に来てくれるかな?』

名前がそう尋ねれば、その部下は目を輝かせた。そして深々と頭を下げた。

「はい!よろしくお願い致します!」

綺麗に笑うその部下を見て、名前も笑った。そして軽く任務について説明し、部下と別れた。









今来ているのはその任務だ。Aランクで自分に失敗はないと思ったし、その部下がいつも通りにやれば出来る任務内容だと思っていた。だが、今腹部には風穴が空いていた。まぁルッスーリアのボックスがあれば即完治に近い状態だと思うが、残念ながらルッスーリアは任務に同行していない。
医療班が担架で名前を運び出す。死ぬつもりはない。ただひどく眠い。周りの声が遠くなっていく気がした。

















「スクアーロ!?」

ルッスーリアの声。激しくノックをする音。

「何だぁ?」

この慌てようだ、きっとただ事ではないのだろう。

「名前が、」

ルッスーリアが何を言っていたかはよく覚えてねぇ。ただ、俺が行きたいと思う場所に走った。側にいてぇって思い続けた女の元にただただ急いだ。

「名前!?」

医務室につけば酸素マスクをする名前。
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