シリウスに手を伸ばして

□新学期と違和感
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それに他のメンバーもだ。真ちゃんも元々すごいシューターだったが、最近はさらにその上をいっている。本人に言えば人事を尽くした結果だなんて返されるのがオチなので、言っていないが。それに敦もだ。スピードが上がった。もともとその長身とパワーが強みだったのだが、同じような体格のセンターすらいないのに自分より小さいセンターよりも足がぐんと速くなった。なんというかキレがあるのだ。

私も負けてられないなーと思いながら、青峰と涼太に1on1まぜてーと言って、一緒にプレーした。



「青峰っち最近調子よすぎっスよー!」

「いいから明日の昼おごれよ」

「いいですね。僕も参加します」

『私もー』

「俺が少し稼いでるからって群がりすぎっスよ!!!」

帰り道。涼太のボロ負けだった1on1。明日の昼ごはんを賭けた勝負も涼太は例外なく負けた。

『でも最近本当に男バスみんな調子いいよね』

「とりあえず全中までそれを持たせなければな」

何だか羨ましいなぁなんて青峰を見れば、何だよと返された。

『明日は負けないからね』

「絶好調の俺が負けるかよ!」

ケタケタ笑う青峰。私は悔しいんだけどもやはりその笑顔を見れば私も頬をほころばせずにはいられないのだ。

「全くいちゃつくのやめてよねー」

敦の言葉に顔がボンと赤らむのを感じた。青峰もそれは変わりなくて。

『青峰顔真っ赤』

「ライもだろーが!」

本当に来年の夏まで恋人って関係我慢できんのー?なんて敦が言うからもう本当にそれ以上つつかないで、なんて思った。

こっちだって日々いっぱいいっぱいなのだ。いつだって青峰に惹かれてしまって、我慢なんてできそうにないのだから。



その週の週末、監督から言われる。

「もう少しでGWだ!今年も合宿をやる。それぞれケアはしっかりやって全中予選、そして全中まで体調管理はしっかりするように」

そして私の参加も男女バス両方の監督から了承を得ている。しかも実践形式ばっかりらしいので、ものすごく楽しみである。早くGWになってほしいなーなんて思いながら日々を過ごした。そして、気づけばあっという間にGW直前である。
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