シリウスに手を伸ばして
□合宿二日目
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目が覚めると、涼太と青峰はまだ寝ていた。時計を見ると6時半。朝食は7時からだ。そろそろ起きなきゃさすがにまずい。
『青峰、涼太起きてよ。もう6時半だよ』
私は言うが、二人とも無反応。相当深い眠りについてしまっているらしい。目を覚まされると面倒なので、私は二人が寝ている間に脱衣所で着替えを済まして、顔を洗った。その間にも二人が起きそうな気配は全くなかった。
私は二人の体を揺らした。
『ちょっと、マジで起きなきゃヤバいよ。二人とも』
しばらくすると、涼太がん、と言って目を開けた。
「ライおはようっス」
『おはよう。もう朝ご飯まで20分ないよ』
「えぇ!?マジスか!?」
涼太は飛び起きて身支度を始めた。ただ、青峰は未だに起きる気配がない。
『青峰!起きろっ!』
気持ちよさそうに大の字に寝る青峰。一体どうしたらいいんだか。
「青峰っち!朝っスよー!」
寝癖をなおしながら涼太が叫ぶが、無反応。なんてめんどくさい奴なんだ。
「ライ、桃っち呼んだ方多分早いっスよ」
涼太が言った。なるほど。さつきなら起こせるかもしれない。
数分後。
「んもう!きーちゃんとライに迷惑かけないでよね!」
さつきが言った。
「仕方ねーだろ、ねみーんだから」
青峰が欠伸をしながら言った。
『ごめんね、さつき。朝から忙しいのに』
「ありがとうっス!」
「ううん!3人共遅れないようにね」
さつきは急いで食堂の方へ戻って行った。青峰は寝た状態のまま顔だけ洗って出て来た。
「着替えくらいすればいいじゃないスか!」
「いいだろ。どっちにしろジャージみてーなもんだし」
青峰は白のスウェットのまま、私たち2人は練習着で部屋を出た。
「あ、おはようございます」
「おはよー」
テツと敦の姿が見えた。こちらに手を振っている。
『おはよう。テツ寝癖だいぶすごいね』
「いつもこんな感じです。そのうちなおります」
私たちは5人で食堂に向かった。
もうすでに征十郎と真ちゃんはついていて、朝ご飯の準備を手伝っていた。
予定の7時には全員がそろい、7時半には食べ終えた。