シリウスに手を伸ばして
□お勉強
1ページ/8ページ
帝光中は只今絶賛テスト準備期間である。そんな日に、征十郎により男バスの部室にライを含め、いつものメンバーが呼ばれた。
「ライさん、呼ばれてますよね?」
同じクラスのテツに言われ、私とテツは放課後一緒に部室に向かった。
部室のドアを開けると、さつきと敦と涼太がいた。
「テツく〜ん!!」
さつきがテツに飛びつき、テツが倒れそうになる。私はそんなテツを後ろから支えた。
「黒ちんにライちんおはよー」
『敦もおはよー』
「こんにちは」
「黒子っちぃ!!!」
さつきに続いて涼太も飛びつこうとしたので、涼太の足を引っかけて転ばせた。
「痛っ!何するんスか!?ライ!!」
『さつきならまだ支えられるけど涼太が来たら支えらんないでしょ』
私はそう言って、敦とテツの間に座った。
それから15分後。青峰と真ちゃんと征十郎が同時に着いた。久しぶりの勢揃いにちょっと楽しくなってきた。そこで征十郎が口を開いた。
「今日お前等を呼んだ理由は他でもなく勿論テストについてだ」
何人かの肩がビクッってなったのは気にしない。
「ライも一応テストがあけて少ししたら男バスに戻って来るからな」
征十郎と目があったので、私は頷いた。
「問題はここからだ。まず30点以下をとったやつは冬休み補習に追われることになる」
『え?そうなの?』
「ああ。基礎固めはしっかりしておきたいという考えからその案が決まったらしい。そこで全員この前のテストの点数を吐いてもらう」
征十郎の言葉に、また何人かが肩をびくつかせた。
端のさつきから端の青峰まで行くらしい。
さつきは噂通り優秀な成績だった。
そしてテツが言えば、まぁ並の点数。とりあえず補習の心配はないだろう。
続いて私だ。
『国語は85点、数学は97点、社会は93点、理科は90点、英語は92点…だったかな』
そう言ったら、皆が目を丸くした。
「お前頭良かったのかよ!」
青峰の言葉にイラッとした。
『青峰と一緒にされては困るね』