シリウスに手を伸ばして

□のんびり2
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「こっちの人数が少ないのはハンデにしてやるよ。俺の相棒、コケにしたのは高くつくぜ?」

青峰の言葉に茶髪は笑った。そして青峰がどんだけ調子こいてるか教えてやる、と言った。

「青峰君、僕も入りたいのですが、ダメですか?」

テツが言った。

『テツ、やめときなよ。怪我してるんだろ?』

私が言った。

「お前俺がなんでここにきたかわかるか?」

青峰が言った。

「桃井さんを迎えに来たんですよね」

「ちげーよ。お前のことだから赤司がだめっつっても、ぜってーバスケするだろ?そう思って来てみりゃあ、あんな奴らとゲームかよ」

「スミマセン」

テツが申し訳なさそうに謝った。

「今のスミマセンはどっちに対してだ?あいつ等とのゲームか?それとも怪我してんのに、バスケしようとしたことか?」

「前者って言ったら怒りますか?」

「いっぺん死ねって、殴るな」

「…じゃあ後者です」

「よし」

私は二人の会話を聞いて、よしじゃないだろ、と思ったが何も言わない。
私にはわからない二人の何かもあるだろうと思ったから。

「でもやっぱり、僕も出して下さい」

『テツ…青峰の話聞いてた?』

私はテツの肩に手をおいた。

『無理しないで。テツは帝光にいなきゃならない人なんだ。テツの心意気は認めるよ。だから』

私は笑った。

『テツの代わりに私が出る』

「はぁ!?」

テツの反論の前に青峰が言った。

「お前、相手は男だぞ?」

『今更何言ってんの?』

「お前だって女子なんだから退いてろ。相手は仮にもスポーツ推薦とってんだぞ」

『ふーん。でも全中で優勝したチームのエースから点を奪ったの、私なんですけど』

私の言い方に青峰はどうやらちょっとイラッとしたようだった。

「ライさん…」

『悪いね、テツ。でも私もあいつ等に仕返ししたいんだ』

さっきのね、と言えば、テツも諦めたようだった。

「わかりました。怪我だけはしないで下さい」

『了解』

テツが拳を出した。青峰がそれに拳をあわせた。

「ライさんも」

テツが笑顔で言った。私はそんなテツの拳と自分の拳を青峰と同様にあわせた。
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