シリウスに手を伸ばして

□なかよくなる
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練習が終わり、皆で移動する。

「あ、はじめまして!マネージャーの桃井さつきです!さつきって呼んでね」

皆と一緒にいた女の子が挨拶してくれた。てか、すっごい可愛い。

『私は藍澤ライ。本当は女バスなんだけと…』

と言ったらさつきが笑った。

「知ってるよ。何度かプレーも見てるし、有名だし」

私もライって呼んでいいかな?そう尋ねてきたさつきに私は頷くしか出来なかった。

「ライ、どうだった?男バスの練習は?」

赤司が言った。

『あー、楽しかった!』

私はそう答えた。偽りはない。赤司はそうか、と笑った。

「俺も楽しかった」

そう言う赤司に私も笑い返すと、後ろからストォォーッップ!と聞きなれた幼なじみの声が聞こえた。

「何二人の世界に入ってるんっスか!?」

『涼太うるさい』

耳元でキャンキャン騒ぐ涼太に言い放つ。涼太がえ〜!!と言った。

「俺とライの邪魔をしないでくれないか」

赤司が言った。

『赤司、それはちょっと語弊がある。そんな気はない』

私がそう言うと、キャンキャン騒ぐ涼太を無視して、赤司は笑う。

「そうか?俺はそう勘違いされてもいいと思ってるけど?」

『なっ…』

この人は爽やかな笑顔でなんてことを言うんだろうと思った。恥ずかしくて顔が赤くなってるのが自分でもわかる。

「嘘じゃない。でもそんなに照れるとは思わなかった」

赤司が笑っている。基本私は人に翻弄されるのは大嫌いだ。でも、赤司にはこの出来事で一気に勝てる気がしなくなった。

「ライさん」

後ろから声をかけられ、驚いて振り返った。

『わっ、はい?』

私を呼んだのは黒子君。

「ずっと気になってたんですけど、何で僕だけ君づけなんですか?」

私は特に意味はないと思った。

『唯一涼太に紹介される前から知っててそう呼んでたから…かな?』

私がそう答えると、普通の顔のまんまで黒子君が言った。

「じゃ僕のことも呼び捨てにしましょう。てか名前でいいです」
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