シリウスに手を伸ばして

□なかよくなる
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『だいたいラッキーアイテム毎日持ってるとか面白すぎでしょ』

「俺は人事を尽くしているだけなのだよ」

『口癖がなのだよなのも超面白いけど』

私と真ちゃんの会話を聞いていた涼太がついに口出してきた。

「ライ、緑間っちはそういう人なんっスよ」

「いちいち笑ってたらキリねぇぞ」

青峰が言った。それでも私は笑いが止まらなかった。

「ライは予想以上に笑うんだな」

征十郎が言った。

「そうっスよ?結構笑う子っス。でも久しぶりにこんな楽しそうなライは見たっスね」

涼太が言う。

『そう?でも今日はかなり楽しくバスケしたしね』

機嫌はいいよ、と私は言った。
口の中でアイスが溶ける。

きっとここにいる皆はいい人なんだろうと思う。初めての私もこうやって歓迎してくれて。何だか初めてな気はしないんだ。


コンビニからそれぞれが帰る。方向が一緒の人は一緒に。私はもちろん涼太と一緒だ。

「だいぶ楽しそうだったじゃないっスか」

涼太が言った。

『うん。涼太はわかってるでしょ?』

私が楽しい理由を涼太はわかってる。全力のバスケが出来る喜び。久しぶりの感覚にまだ血は騒ぐ。

『涼太この後なんか用事ある?』

「いや、何もないっスけど?」

『1on1しに行ってもいい?』

私がそう涼太に聞けば、涼太はモデルらしい整った笑顔で答えた。

「もちろんっスよ」

二人は寄り道しに近くのバスケットゴールがある公園を目指した。
そして辿り着けば、そこには先客がいた。

「『青峰(っち)!?』」

そこには先ほど別れを告げたはずの青峰とさつきがいた。

「ライだー♪」

さつきが私に抱きついた。

「何だ、黄瀬とライじゃねぇか」

青峰が言った。あれほどの練習量をこなしても、彼のシュートは相変わらず落ちそうにない。その得点力はまだ知り合って日も浅いが、尊敬に値する。
まぁ私と涼太も疲れてるくせに1on1しにきちゃう辺り似たもの同士なのかもしれないけど。
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