シリウスに手を伸ばして

□なかよくなる
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『ごめん。名前…何だっけ?』

「テツヤです」

『じゃこれからはテツだね』

私はそう言った。テツはそれでもいいです、と微笑む。

「ちょっと黒子待ちなよ。抜け駆けはよくないだろう?ライ、俺のことも名前で呼びなよ」

『え、赤司の名前は長い。パスとか出すときめんどい』

「なら練習中は赤司と呼ぶのを許すよ。でも普段は征十郎って呼んで」

さっきのあれを引きずっていて、私は仕方なく了承した。

『出来れば紫原も名前呼びがいい。長い』

そう言ったら、紫原はまいう棒を食べながら答える。

「別に言いけど〜?」

「なら、ミドリンのことはミドリンって呼びなよ!」

さつきが言った。私は思わず吹き出した。

『緑間、ミドリンって呼ばれてんの?』

そう言ったら、緑間は顔を真っ赤にして怒った。

「俺が望んでるのではないのだよ!」

照れてる緑間もあだ名も面白くて、私はしばらく笑いが止まらなくなった。

『さすがに練習中にミドリンなんて言ったら、気抜けるわ』

「そうかな?」

さつきが言った。可愛い女の子って何でも許される気がする。

『じゃ、私が緑間の新しいあだ名考えてあげるよ。何だっけ、名前?』

そう聞いたら、一回で覚えろ、バカめと返ってきた。相変わらずの上から目線だ。緑間真太郎、ねぇ…。

『じゃ、真ちゃんで』

私がそう言ったら、涼太が笑った。

「緑間っちにちゃんをつけるセンスが面白いっス」

「貴様…相当俺に撃たれたいようだな…」

『え?銃持ってんの?銃刀法違反ー』

意味は分かったが、ただ真ちゃんを怒らせたかっただけ。だがもう何も言わなくなってしまった。何だ、怒る緑間面白かったのに。

そうやってるうちにコンビニに着いた。

敦の手にはスナック菓子がたくさん握られていた。多くがアイスを買っていたので、私もそれにならう。コンビニの前で皆で話しながら食べた。

そしてすぐにまた私は吹き出した。

『真ちゃん何持ってんの?』

「何っておしるこだ」

何事もないように返した彼に私はまた笑った。マジでこの人面白すぎる。
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