シリウスに手を伸ばして

□はじめましてとスカウト
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「女バスのエースの藍澤か」

『そうですけど…』

でかっ。涼太よりもでかい。先輩かな?

「あ、言っとくっスけどここにいるのは皆タメっスよ」

涼太が言った。

「え!?タメ!?」

驚いて聞き返せばはいっス、なんて返ってきた。まじかー。一体何食べたらこんな大きくなれるんだろう。

『てかよく私のこと知ってるね』

「当たり前なのだよ。お前を知らない奴などいないだろう。男子で言う俺たちのような存在なお前を」

緑の人の言葉に私はふーん、と返した。

『有名なの?皆?』

そう聞けば、涼太と緑の人が固まった。そりゃあもう効果音をつけるならばカチーンと。

「まさかライ知らないんっスか…?」

涼太の言葉に首を傾げる。

『何が?』

涼太が苦笑いをした。何さー。もったいぶらないで教えてくれたっていーじゃん。

「こちらは緑間っち。男バスのスタメンの一人っスよ」

「緑間真太郎だ。覚えておけ」

えらく上からの物言いに一体何者だ…と思ったが首だけ動かし頷いた。

「で、あれが紫原敦」

緑間が紫の人を見て言う。

「あっちが赤司っちっスよ」

涼太が赤い人を見て言った。

「あれは黒子テツヤだ」

緑間が言った先を見ると、あの人は見たことある。

『黒子君はわかるよ。クラスメートだもん』

そう言えば、何で一番覚えにくい奴を覚えてるのだよ!とツッコまれた。

「で、あれが青峰っちっス」

涼太が言った。…青?つか黒い。

『黒峰の間違いじゃないの?』

私がそう言ったら涼太が笑い出した。緑間はため息をついた。

三人で話しているのが目に付いたのか、赤司とか言う人がこちらに歩いてきた。

「何やってるんだお前たちは。そしてこちらは…」

赤司が私の方に目をやれば一瞬固まった。そして笑う。

「藍澤ライだね。黄瀬の幼なじみらしいね」

そう言った赤司に頷くと、また笑う。

「君のプレー、俺は好きだよ」

赤司がそう言った。そして手を出してきた。

「俺はお前に興味がある。これからよろしく。俺は赤司征十郎。男バスの副部長をしている」
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