キラキラ2
□イッツ・タイムスリップ!
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「いやぁ、悪いね。真選組の嬢ちゃん達に来てもらっちゃって」
「全然いいんだよ。私達の仲じゃないか」
「「いやいやいやいや、ちょっと待て」」
急にからくり堂というカラクリ屋に連れてこられた主2と主3と主4は、目の前で源外というおじいさんと肩を組み交わしている主1に、総ツッコミを入れた。
そして主3が困ったように主1を見る。
「主1、ちゃんと説明して」
「ん?だからこちらが天才カラクリ技師の源外さん」
「いやいや、源外さんは聞いたよ。そうじゃなくて、何であたし達が呼ばれたの?」
主3の問いに答えたのは源外で、「それはこのためだ」と一つのカラクリをドンっと目の前に出した。
「何これ、カメラ?」
「あ、主4達にモデルしてほしいとか??」
「まぁ、似たようなもんだな」
それを聞いた主4は「なぁんだ!」とにこやかにしているが、主3と主2は「(絶対にそれだけじゃない…!)」と身構えた。
「主1はあれが何なのか知ってるの?」
主3は主1にコソコソっと尋ねる。だが主1はただこてんっと首を傾げた。
「さぁ?なんか新しいカラクリの実験台になってほしいって頼まれただけだから」
「え!それってやっぱりヤバイんじゃ…」
主3がそう言いかけるが、源外はすでにこちらに向けてカメラを構えていた。
「んじゃあ、皆、撮るぞー」
「えぇ!ちょっと待っ……」
「あ、そういえば、何かー…」
パシャリ
主1が何かを言いかけた時、源外によってシャッターが押された。そして四人の体はカメラのフラッシュによって包み込まれた。
「………?」
咄嗟に目を瞑ったが、体には何も違和感は起きなかった。
「何だ…失敗したのかな…」
そう言って主3はホッとしながらゆっくりと目を開ける。
「いいえ、主3。どうやら成功したみたいよ…」
主3の隣にはそう言って呆然としている主2がいた。主3はそれに「何が?」疑問気にと辺りを見回す。そして現状を知って凍りついたように固まった。
「そういえばさっき思い出したんだけどー」
声がして振り向けば後ろにはへラリと笑った主1が立っていた。その隣にはもちろん主4の姿もあった。
「なんか過去にいく実験とかなんとか源外さん言ってたよ…!」
「言うの遅いわあああ!!!!」
主3の叫び声が見たこともない田舎の風景の、田んぼの真ん中に響き渡った。