short
□脅迫的ロマンス
1ページ/3ページ
(!caution!)
※レン→→→リン
※レン病んでる上に、性格悪い
※リン視点・学パロ(リンがクラス委員長設定)
※名字が同じだけで、血の繋がってない他人設定です
※無理矢理注意
※[ 無駄 ]に長いので、長文が嫌いな人は回避してください
いつもと変わらない放課後
気まぐれでフラッと立ち寄ったCDショップで、いきなり後ろから腕を掴まれた。
あたしのバッグの中には見覚えのないCDと
そして目の前にはあたしの腕を掴んだまま、ニヤニヤ笑うクラスメイトの少年
……ハメられた…
そう気づいた時にはもう遅かった。
「あれー?みんなのお手本であるべきクラス委員長さんが、万引きはマズイんじゃない?ねぇ、鏡音さん?」
慌てて周りを確認するも、偶然にも?周りにはあたしとソイツだけしかいない。
「…何のこと?」
「へぇー、じゃあ、このCDは何なのかなー?」
ソイツは気持ち悪いくらい楽しげな笑みを浮かべて、あたしのバッグの中からCDを摘み上げる。
「こ、こんなの知らない!」
「んー、じゃあ今ココで店員さん呼んで、確認してもらおっか?」
「や、やめてよ!万引きなんてあたし、やってない!ホントに知らないの!!」
濡れ衣なのに、店員まで呼ばれてたまるか、と慌てるあたしに、
「んー、黙っててあげてもいいけど」
目の前の悪魔のような笑みを浮かべた少年が囁いた。
「じゃあその代わり……今日から俺の言うことは何でもきいてね、鏡音さん?」
そしてその日から、
あたしはその少年、[ 鏡音レン ]の奴隷に成り下がった。
― 脅迫的ロマンス ―
悪魔のような笑みを浮かべるアイツに、
あたしは毎日のように[ 宿題代わりにやって ]とか[ ジュース買ってきて ]とか、そんなくだらない命令をされた。
ちなみに今も、
どこかで授業をサボっていたアイツから、メールで[ 教室に置きっぱなしの鞄持ってきて ]なんて指示されて、
それ渡すため、アイツを探し回っていたりする。
「…ったく、なんであたしが、こんなパシリみたいな真似をしなきゃいけないのよ!」
校内を探し回りながら、独りごちた。
正直言って[ 鏡音レン ]という人間を、あたしはほとんど知らなかった。
休み時間は一人で静かに本を読みたいあたしと
[ カラオケで新曲が入った ]だの[ こないだの合コンに来てた隣の女子校の誰々が可愛い ]だの、そんなことで騒げるグループにいるアイツは、正に対局にいた。
だから、クラスメイトなのに今までほとんど口をきいたこともないくらいだったのだ。
声をかけられるどころか、目をつけられるようなきっかけになる接点すらないハズなのに…
一体どうしてこんなことになってしまったんだろう…?
いくら考えてみても答えなんて出なくって…
きっと、あたしには理解できない人種の、質の悪い気まぐれで始まった、趣味の悪い遊びなんだろうと思うことにした。
.