ガンダムSeed Destiny

□全てを手に入れるという事_H
1ページ/3ページ










お前は、俺を狂わせたと思ってる?

それを罪だと、償うべき罪だと思っている?

だから俺を抱くのか?

なぁ、ミゲル…教えてやるよ








「ねぇ、センパイ俺の事…」

やっと帰ってきたと思えば、淀んだ瞳で俺を見る。
不安そうな口調で俺を押さえつけながら問いかけてくる。
どうした?なにかあったのか?仕事で辛いことでもあったのか?
色々疑問はあるが、お前の欲しい言葉は俺の問いかけじゃなくて―――

「愛してる、ミゲル」

安心したような声で俺を呼ぶ。

「…センパイ」

それからお前を求める。
それがお前が望んだ形。


「愛してる、愛してる、愛してるから…―――」


早く欲しいと強請る。
お前が出かけてる間に、俺がどんな気持ちかわかってる?
お前に触れてないと気が狂いそうなんだよ。
今がいつなのか、お前に閉じ込められてどれくらいの時間が経っているのか。
そんなこと俺に知るすべはない。

「・・・っセンパイ、」

ふいに零れた言葉が嬉しくて、俺の中で感じてるミゲルを可愛いと思う。
ミゲルに躰を揺らされるたび、鎖が音を立てる。
鎖はベットの端に括り付けられているものの、肝心の手首の部分はベルトなのだから可笑しい。
初めて繋がれた時は、こいつ、本当に俺を閉じ込める気なのか?と不安になった。
肝心なところが抜けているのはミゲルの性格か。
毎晩…ではないが、ミゲルは俺を求める。
それは性行為で俺の存在を確認しているようだ。
そんな時に俺は、いつでも外せる手首のベルトを見やる。なんだか切なくなった。
ミゲル、もっと用意周到に完璧に俺を閉じ込めないと。
俺が寂しくて死んでしまう。
だからお前の名前を何度も呼ぶ。俺の声を聞かせる。
誰を抱いても、誰がお前の名を呼んでも、俺がお前の脳裏に甦るように。


















次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ