ガンダムSeed Destiny

□全てを手に入れるという事_H
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鈍い痛みで目が覚めた。
最近体力が追いついてないのか、行為の後は意識を手放すことが多い。
すぐ傍にある彼の頭を見て俺は状況を理解する。
このまま…消えない痛みを、恐怖を、俺に刻んでくれないかな。

「ミゲル…?」

ミゲル、足りないよ。
お前が足りない。
俺の中をもっとお前で溢れさせないと。
恐怖も、苦痛も、怒りも。
全部全部、お前で満たしてよ。

咬まれている鎖骨辺りにあるミゲルの頭をぐっと引き寄せる。
じわじわと痛みが広がって、
それが快感になる。
俺の可愛いミゲルは、息が出来ないともがいてるけど
暫くは離さない。
もっともっと傷つけないと。
俺をもっと縛り付けて。

「ふっ、く…っ」

息苦しくて声を上げるミゲル。
あぁ、そのまま俺の物にしてしまおうか。

「っ、はぁっ、はっ…」

離してやると、怖い顔をしてるミゲルをハイネはクスクスと笑っていた。
ミゲルが自分のことを狂わせたと思っている事を知っている。
だってそう仕向けたのはハイネ自身なのだから。

「センパイ、今度それやったら本気で
噛み砕きますよ」

ミゲルは笑顔を向けて言ってくる。
ダメダメ、そんな可愛い顔じゃ俺は怖がれない。
それに、出来るならそうして欲しい。
ミゲル、ひとつ踏み出すだけでお前は俺をどうにでも出来るのに、
優しいお前はそれをしない。
知ってるか?俺はその優しさが辛いんだよ。

「いいよ?」

こちらも微笑んで返事を投げかける。
彼は困惑した瞳を俺に向けて、俺に触れてきた。

「センパイ、」
「なーに?ミゲル」

クスクスと狂ったように笑うと、首を絞められた。
優しく、ゆるゆると、その力は段々強くなる。
それでいい。
俺を殺すのはお前しか出来ないのだから。

身を任せているとミゲルが口を開いた。

「センパイ、何で…」
「ん、」

「なんで俺を見てくれないんですか?閉じ込めたのに、なんで俺の物にならないんですか?」

































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