オリジナル小説

□カゲロウデイズ
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今は、夏休み、

宿題も終わっちゃったし、

はっきり言って暇、

今は何時だ?

「8月15日の…正午か…」

窓を開けて天気を見る、

「いい天気だな…」

その時携帯が鳴った

「…?」

受けると幼馴染の君

「どーせ暇してるんでしょ?近くの公園いかない?」

急な誘いだな…、にしてもなんで暇してるってわかったのだろう?

「わかった、すぐ行く」

「んー」

そこで電話は切れた、

すぐに公園へ、


「あ、いたいた。おーい雪那」

「あ、おっそーい!!」

君は黒い猫を膝の上に載せている

近くのブランコに座って話す、

すると、唐突に君が猫をなでながら言った

「でもまぁ…夏は嫌いかな…?」

「なんで?楽しいじゃん?」

「まぁ…楽しいんだけどね…」

すると、いきなり猫が膝から降りて歩いて行ったしまった、

「あ!待って!!」

君も後を追いかける、

先には横断歩道、

イヤな予感がする…

「!!!」

信号が赤に変わった、それなのに雪那はそのまま歩いて行ってしまう、

「雪那!!!」

向こう側からは大型のトラック、まっすぐ突っ込んでくる

これじゃあ雪那が!!!

手を伸ばすが届かず、君は車にひかれた。トラックはブレーキ音を響かせながら止まった、

「っ!!!」

引きずられた君から出た血が僕の服にもつく

「雪那!!!…っ!!」

鼻を突くような臭いに思わず口を押さえる

嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ、


ずっと君を見ていた、助けを求めるために顔を上げる、


すると反対車線に僕とよく似た人が立っている、

なんだ…寒気がする…


「嘘じゃないぞ」

彼が言った、それは今まで逃げていた僕を現実に連れ戻した言葉だった。

そして口角がつっている。

「なぜ笑う!!」


しかし、彼は何も答えずに手を軽く振ると視界から消えた、
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