俺は・・・道だ

□第4話
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一瞬の沈黙。


「黄瀬についてんのって…えーと…」

「なんかすげぇパスしてたような…?」

「え 嘘!?見てね〜」

「てゆーか…相手になるわけねぇ!!

「…まさか夢にも思わなかったっスわ 黒子っちとこんな風に向き合うなんて」

「僕もです…」

「一体…どーゆーつもりか知んないっスけど…」

黄瀬が黒子を抜く、

「黒子っちに俺を止めるのはムリッスよ!!」

抜いた黄瀬の前に立ちはだかるは火神、

「違うね止めるんじゃなくて」

「獲るんだよ!!!」

火神と黄瀬の間に灰兎 がはいり、

黄瀬の後ろから黒子がバックチップをする。


そのボールを灰兎が拾い3Pを打つ



「オマエがどんなすごい技返してこようが関係ねぇ  抜かせるのが目的なんだからな」


「おオオ!!ナイッシュー!!誠凛また追いついてきた!?」


「…灰兎。そろそろ本気で行くよ?」

「…受けて立つぜ?」

灰兎とユウキはこぶしを合わせた

「…厄介だな…くそっ…ダブルチームのほうがまだマシだぞ」




「…そんなの…抜かなけりゃいいだけじゃないっスか…誰も言ってないっスよ?」

黄瀬が3Pを打つために飛ぶ


「!!!黄瀬!バカ!」


「外(スリーポイント)がないなんて」

火神が黒子の頭を支えにして飛ぶ、いつもより高さが出るのはもちろんのこと、少しでも安定するのだ

黄瀬のボールをはたき落とす、


「(やられた……!!つまり平面は黒子っちが、高さは火神がカバーするってことっスか…!!!)」


「外からのシュートはモーションがかかるから…厄介だね…こいつら…そもそもこの流れを作ってんのは11番(黒子)だ、コートで一番ヘボで一人じゃなんもできない人なのに…」

ボソッっとユウキがつぶやく

行くぞ!速攻!!

火神がボールを回す、


「…!!!!」

灰兎が黒子のもとへ走る


「…灰兎?」

それを見ていたユウキは灰兎が何をしようとしているかがわかった

「っち…!!」

黄瀬が体の向きを変える

灰兎が黒子を押す、

黄瀬の手が灰兎に当たり灰兎は地面に倒れる

あっ!!?


全員の目が黄瀬、黒子、灰兎に集まる

レフェリータイム!!!

一時試合は中断

「灰兎!!!」

黒子とユウキが駆け寄ってくる

「血が・・・・」

目の上を切ったようだ片目が開けられない


「大丈夫か!?灰兎!?」

灰兎は立ち上がる。フラフラと安定しないようだ

「フラフラする…って!!黒子!お前は大丈夫だったか…?」

「はい、」


「救急箱持ってきて!!」

火神が寄ってくる

「おい…大丈夫かよ…?」

「俺は大丈夫だぜ?」

「まだまだ試合はこれからで…」

黒子が倒れた

「…しょう…」

黒子ぉぉぉぉおお!!!


「あーあ、押したとき地面にでも強打したか?」


頭をかきながら黒子を見る灰兎


「不本意な結末だが終わったな…あの一年コンビが欠けた以上…後は点差が開くだけだ」



「…黄瀬、何心配してんの?」

「いや…だって…」

「…灰兎は大丈夫でしょ。あんなんじゃ倒れないよ。黒子君は…わかんないけどね?」


「…」

「いつまでしょげてんだバカ野郎!!」

ユウキがついに黄瀬を殴る

「っ〜〜〜〜〜!!!」






「…どうする」

「黒子君はもう出せないわ残りのメンバーでやるしかないでしょ!」

「カントク〜俺はでれるんだよな?」

治療を受けている灰兎が聞いた

「…無理だと思ったらすぐに外すけど…」

「よっしゃ!!試合出れる!」

ガッツポーズで喜ぶ灰兎

「OFは二年生主体でいこう! まだ第2Qだけど離されるわけにはいかないわ、早いけど勝負どころよ日向君」

日向は了解したように頷く

「黄瀬君に返されるから火神くんOF禁止!DFに専念して全神経注いで黄瀬君の得点を少しでも抑えて!

灰兎は出来る限りユウキ君を押さえて」

「ういっす」

治療を終えた灰兎が立ち上がる

「そんな…それで大丈夫なんで…すか?」


「大丈夫だってちっとは信じろ!」

「そーだよ火神」

「でも…」


その時日向の顔が笑った、しかし言った言葉がえげつない


「大丈夫だっていってんだろダアホ!たまには先輩の言うこと聞けや殺すぞ!」


「「…!?」」

灰兎と火神がコートに歩いていく日向の後ろ姿を見た、



行くぞ!!
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