遠い存在

□第1話
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一人の少女、名前は 棕櫚。


「薫〜」

「ワフッ!」

この山奥に捨てられ、狼に育てられた女の子。


親友の薫と今日も遊んでいました。



「ワンワン!!」

薫じゃない狼が走ってやってきた、

今では狼の言葉がわかるというレベルまで・・・


「・・・・侵入者・・・?!仲間たちがやられてる?!どこ!?」



今日がこの山にいるのも最後だなんて思ってなかったことでしょう、


棕櫚は二つの槍をもって薫にまたがる

「連れてって!」

報告に来た狼が先に走る、そのあとを薫も付いていく、

そこにあったのは死んではいないが傷だらけの仲間の姿


「・・・。お母さん!!」

小さいころ此処まで育ててくれた狼だ、いつも「お母さん」と呼んでいる


「お母さん!しっかりして!!」

かろうじて息があるようだ、しゃべりかけてきた

「こんなんじゃ死なないから大丈夫だよ」

いつもの母さんらしい答えだ。



煙がする方へ薫を連れて行ってみると

左手が変形した男の子が大きな丸い物体と戦っている

「!?」


「ラビ!今です!!」

「おいさぁ!!!おりゃ!」

ガキンッという鈍い音、


こいつらにやられたのか・・・?


とりあえずあの砲弾が出ている奴を殺さなくては、

「薫、あいつまで近づける?できるだけでいいから」

すると軽いステっプで近づき飛んだ、

結構接近してくれた。


「りゃぁ!!」

槍を二本ともさすと爆発した。


「罪華!!」

薫へと槍を投げる、すると刺さる直前で花に変わりクッションの代わりになった、


おかげで薫にけがは無し、


棕櫚はもう一つの槍を下まで伸ばし地面に指して空中で止まる


ゆっくり下がって行く


「さぁて、次だ・・・薫!手伝って!」

「ワフッ!」

隣に薫が来た

「いい?薫、煙の向こうに相手がいるから、そしたら私は白髪の手が変な方に行くからもう一人とかいたらそっちお願い」


「わかった」

薫は普通に人間の言葉がしゃべれるようになってしまったいたのだ


「行くよ!」

走って煙の中に飛びこむ


「狂歌!!」

そういって槍を投げる

するとガキンッという音が聞こえた

確かに誰かいるようだ


煙の空間から逃れた、


そこいにいたのは左手がなく剣で槍を防いだ様子の白髪、


その隣で不思議そうに槍を見ている赤毛、

やっぱり二人!


「!?人・・・?」

「ストラーイク!!」

白髪は人間がいることに驚いており

赤毛はこっちを向いて目をハートにさせている


「狂歌!!!」

地面に刺さった槍が騒ぎはじめる


その途端に二人とも耳をふさぐ

「薫!」


「わかってらぁ!!」


そういって赤毛に飛びかかる


「!!」

赤毛は耳を押さえながら持っていたハンマーで薫を殴ろうとする、

薫はそのまま体勢を変えてハンマーの表面のところに乗って後ろに戻る


「きついか・・・」

「あぁ・・ちょっとな・・・」


歌っていた槍を抜くと騒音がやんだ、

白髪の目の前まで槍の先を持ってくると

「この山から出ていけ」

「なっ・・・ちょっと話を聞いてくださいよ!」


「話しぃ?なんでそんなもん聞かなきゃなんないの」

薫も赤毛のハンマーを奪ったようだ。

口にくわえたまま隣で座る


「僕たちはあのでっかい奴を倒しに来てたんですよ!」

「狼さ・・・」


「・・・話を聞いてやろう、悪い奴じゃなさそうだし、でもこれは没収、」

薫の咥えているハンマーを取り槍と一緒に持つ

槍を小さくしてポケットに入れる


「こっちきな、」

そういって薫にまたがって歩いていく


「どうすんだよあいつら」

「そうだね・・・まぁ悪いことしてなかったら少しは此処にいさせてもいいんじゃない?」
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