頂・捧

□Special Day
2ページ/6ページ

「ぇ・・・ぇ、何コレ―――――!!?」

翌朝、綱吉は目覚めて大絶叫した。
昨日まで無かった膨らみが胸にある。
それに気のせいか全体的にふっくらとしている。

『まさか!!?』

1階に降りてトイレに駆け込んで綱吉は青ざめた。

『お・・・女になってるぅ!!?』

とりあえず用を足して青ざめた顔のままトイレから出ると、リボーンがにやりと笑っていた。

「よぉ、女になった気分はどうだ?ツナ。」
「ッ!!やっぱりお前のせいかリボーン!!!」
「昨日死ぬ気弾と間違えて撃った弾あったろ?」

リボーンは間違えてと言っているが、実際は弾の効果を知りたくて撃っていた。
しかし、それは即効性では無かったらしく、撃たれてもすぐ死ぬ気モードになることも無く復活しただけで何の変化も無かった。
そのため綱吉は安心していたのだが、夜中のうちに効果が現れたらしい。綱吉にとっては迷惑極まりない話だ。

「どうやらあれは性転換弾だったみてぇだな。」
「どうすんだよ!!今日・・・オレ・・・・・」
「大丈夫だ、服はちゃんと用意してやったぞ。」
「そういう問題じゃない!!!」

綱吉は半泣きだが、リボーンは対照的に笑顔だった。
朝食を食べ終わってからも、綱吉はうなだれたままだった。
突然性別が変わってしまったのだ、ショックが大きいのは当然だろう。
だが、現在壁の時計が指示す9時50分・・・雲雀が迎えに来る時間は刻一刻と迫っていた。
ちなみに、今の綱吉の服装はと言うと、白地でレースが控え目にあしらわれている落ち着いたイメージを与えるワンピースに紺色のカーディガンだ。
それらを着た状態で綱吉はベッドに突っ伏していた。

「どうしよう・・・行くのやめようかな・・・」

綱吉が小さく呟くとほぼ同時に窓が開いた。
ビクリと肩を震わせて音の発信源を見ると、雲雀が綱吉を見たまま固まっていた。
黒の長ズボンに白いカッターシャツ、といつもの彼の服装を思わせるが、羽織っているのは黒皮のジャケットだった。
それが格好良さを引き立てている。

『ヒバリさん・・・カッコイイ・・・///』

などと考えていると、雲雀は無言で綱吉の元まで歩み寄った。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ