小説

□骸さんと綱吉君の攻防戦シリーズ
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綱吉の周りを1羽の鳥が飛んでいた。

ふわふわとした黄色い小さな鳥・・・大きな目が特徴的だ。

「ツナヨシーレンラクーレンラクー」

「うん、わかったからおいで?」

綱吉がにっこりと微笑むと、鳥は擦り寄るかのように綱吉の手のひらへ舞い降りた。

いや、実際擦り寄っている。

『馴れ馴れしい鳥ですね・・・殺してしまいましょうか・・・・・』

綱吉の様子を物陰からこっそりと覗いていた骸はこの鳥に敵意を剥き出しにしていた。

何故、骸の心がここまで穏やかで無いかと言うと、理由は簡単。

この鳥の飼い主が問題だった。

『雲雀恭弥・・・つくづく邪魔な男だ。』

骸は鳥・・・と言うより、雲雀に対しての怒りを募らせていた。


『骸さんと綱吉君の攻防戦〜本編補完編〜』


連絡を聞き終えたのか、綱吉は窓から鳥をそっと放った。

そしてくるりと骸の方へ振り返った。

「骸・・・こんなにちょくちょく来て大丈夫なのか?」

「クフフ、心配にはおよびませんよ。僕は有る物を無い物とし、無い物を有る物とする霧ですから。」

骸は凪の体を使って姿を現す事が出来る。

しかし、現在凪は犬や千種達と共に姿をくらませていた。

理由は簡単、復讐者の牢獄から骸を救出しようとしたが、結果は失敗で消さざるを得ない状況に陥ったのだ。

「それはそうだけど・・・・・で?凪の体使ってまでオレの元へ来た理由は?」

「あぁ、そうでしたね。最近勢力を上げてきているミルフィオーレファミリー・・・あそこの1人と戦いました。」

ピクリと綱吉の眉が動いた。
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