頂・捧
□Special Day
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綱吉が誕生日を迎える数日前の放課後、いつものように応接室に行き、出された紅茶を飲んでいると雲雀が綱吉の横に腰掛けた。
何かあったのかとティーカップを置いて雲雀を見上げると、そっと抱き締められて綱吉は慌てた。
「え、えぇ!?ヒバリさん!!?」
「綱吉・・・今度の日曜日、空いてるよね?」
「へ?空いてます・・・けど???」
その日は丁度何も無かった。
前日の13日は毎年恒例のボンゴリアン・バースデーパーティーをするため、忙しい。
『奇数才の誕生日にする』と言っているが、どうのこうので毎年やっていた。
そして毎年同じなのだが、自分の誕生日である14日は暇だった。
「綱吉、一緒に遊園地行かないかい?」
ピラリ、と綱吉を腕に抱いたまま見せて来たのは、2枚の細長い紙だった。それにはしっかりと【並盛遊園地入場券】と印刷されている。
「綱吉が行きたくないようならやめるけど。」
「いやいやいや、行きたいです!凄く行きたいです!!!」
綱吉が首をぶんぶんと横に振ると、雲雀はクスクスと笑って「じゃあ日曜日、朝10時に迎えに行くからね」と耳元で囁いた。
綱吉は耳元で話されるくすぐったさに身をよじりながら必死に頷いた。
『Special Day』
土曜日、何とかリボーンの誕生日と称したボンゴリアン・バースデーパーティーが終わった。
今年は昨年のような無茶はさせられなかったが、疲れたことには変わらなかった。
しかし、明日は雲雀と遊園地へ行く日・・・綱吉は疲れの溜まった体をベッドに沈めた。