ゆきやなぎ

□ちょ、え…時系列無視なの!?
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ガコォン、と音がして船が止まる。

「大分遅くなっちゃいましたね〜」

ゆさゆさと体を揺さぶられる。

「おい、起きろ」
『んー…?ユー君もう着いたの…?』

まだ覚醒しない意識の中返事を返す。

『あー…、アレンおはよー…』
「麗、もう夜中ですよ。」
『そうだけどこんばんわも変じゃないかな?』
「まあそうですよねー…。
ていうか時間も遅いですし回収したイノセンスはどうしたらいいのかな…」

眠いのか目を擦りながら呟くアレン。

「化学班の方なら誰か起きてらっしゃると思いますよ。」
「じゃあ行ってみます。」
『ありがとトマ…』
「おい、行くぞ」

トマにそうお礼を言い三人で階段を上ろうとする。
と、ドサリと何かが落ちてきた。

「『え?」』
「リ、リナリー!?
どうしたんですか!!」

…リナリーが、気絶したリナリーが落ちてきた。

「も、戻ったかアレン…」

ゆらりと現れる人影。

「リーバーさん!?」

…やばい。

「その傷…!?
何があったんですか!」
「に…逃げろ。
コムリンが来る…。」
「は?」
「…コムリンだあ!?」

半ばキレ気味に言うユー君に、僕は確信した。
…何これ時系列無視ですか。
そう思った時。
ドカン、と壁を壊す音とリーバーさんの息絶え絶えな声。

ちょ、え…時系列無視なの!?
(間に合わないってどういうことだ…!)
(コムイの野郎…!)

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