青の祓魔師
□失くしたココロ
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また木曜が来た。
雪男は相変わらず過保護だ。
俺なんかのことを、必死になって
守ろうとしてる。
情けねえ兄貴だ、
俺はいつからこんな弱くなった。
てゆうか、
俺はそもそも強かったことなんて
あったか?
守れたことなんてあったか?
ジジイも、雪男も。
全部俺のせいじゃねえか。
雪男にここで待っててと
言われた自習室で、今日、
俺はメフィストの部屋に
足を向けなかった。
心臓が速い。
早く時間が過ぎて、
何もなく雪男が帰ってくるのを
無力な俺は願うことしか
できなかった。
だが、
俺にはそれが許されなかったようだ。