青の祓魔師
□月明かりの夜
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「…ぅ、っげほ…ッ!!」
まただ。
最近、兄さんの体調が良くない。
ここんとこ、ずっと戻してる。
「兄さん、、
大丈夫? 水、持って来たよ。」
震える肩に触れると、
一瞬ビクッとして、
こっちを向いた。
「あ…雪男、、ッ
悪ィな…起こしちまったか…」
ほんとにどうしちゃったんだよ、兄さん。
そんなに力無く笑うなんて。
「何か…あったんじゃないの?」
僕がこう何度聞いても、
返ってくる答えはいつも一緒だ。
だけど今日は違った。
いつもなら、
変なもん食べたかも、とか、
勉強しすぎた、とか、
冗談言って誤魔化すのに。
「ゆ、雪男……ぉ、おれ…ッ」
急に僕の胸に倒れ込み、
顔を埋める。
「兄さん…?」
どうしたの?
そう聞く前に、兄さんの腕が力無く地面に落ちた。
「はぁっ、はぁっ…ッ//」
気を失っている。
しかも、すごい熱。
すぐに解熱剤を投与して、
ベットに運ぶ。
「らしくないよ…兄さん…
兄さんはいつも元気でいてくれなきゃ…
僕をもっと頼ってよ…」
完全に一人言葉だ。
最近はこうやって、
兄さんに話かけてばっか。
ねえ、
どうしちゃったの。
昔みたいに笑ってよ…
…兄さん…っ。