青の祓魔師
□仕組まれた罠
1ページ/9ページ
「ゆ、雪男ーー‥ッ!!」
そう叫んだときには、雪男の体は宙に投げ出されていた。
かしゃん‥!!
割れた眼鏡が燐の目の前に落ち、少し先に目を向けると、頭から血を流し倒れている弟の姿が飛び込む。
「おい!雪男!!!しっかりしろ!!!
雪男おぉぉぉーーーッ!!」
「人間風情の弟くんは邪魔しないでください。これはボクの獲物です。」
アマイモンはすたすたと燐に向かってくる。
両手を縛られ結界に封じ込められた燐は、立ち上がれず叫ぶことしかできなかった。
ーーちくしょうッ!!俺が、、俺のせいで!!
ふつふつと身体が熱くなるのが分かる。
青い炎がだんだん灯り始める。
「だ、、めだ、、、兄さ、、!!
炎を出しちゃ、、!!:」
「おおおおおおおおッーーー!!」
炎が完全に燐を包んだ瞬間、結界陣にアマイモンが触れた。
「!?、、ぐ、、あああ!!」
炎はみるみるうちにアマイモンへと吸い込まれてゆく。
「ワーイ♪」
「兄さ、、ん、、!!」
やがて炎は消え、燐はぐったり動かなくなった。
アマイモンは燐の顎を持ち上げ、これからする企みに胸を弾ませた。
「さあ、これからどう調理しましょうか、兄上?」