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□私のお兄ちゃん
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がらっと体育館の重い扉を開けると、そこにはやはりバスケ部の皆さんがいた。
皆集中している成果、誰も私には気づかない。
私はそれをよしとし、少し終わるまで見ていようかと、兄達の死角になるところで見ていた。
正直、見ていて兄達のバスケには驚いた。
1番驚いたのは兄が真ちゃんと慕う背の高い男の人だ。
あんなに綺麗なシュートを打っている人は、テレビでも中学でもどこでも見たことがない。
でも、やっぱり―
「ナイッシュー真ちゃん!!」
「お前こそ、ナイスパスなのだよ」
皆に、隙を与えず、それでいて見方しか取れないパスを兄が出していることだ。
正直バスケなんてルールも知らないし、体育で少しやった程度だが、この高校のバスケ部は、兄達は凄く強いんだと思う。
私が兄達に見惚れていると・・・
「あれ!!??琴音ちゃん!!?」
兄が今までに見たことがないような顔をして、こっちへ走ってきた。
―あれ、なんで死角にいたのにバレたんだろ。
そんな疑問は兄がこっちに向かってくる緊張感とかそういうので全部消え去った。
兄が大声を上げたから、他の部員の皆さんも私の方を向いたままだ。
ああ、もう最悪。
兄が1人きりのときに、さりげなく渡してさっさと帰る予定だったのに。
私は自分のツインテールを指に巻き、くるくるやっていた。
これは、自分でも自覚しているテンパっているときの癖だ。
「な、なんでいんの!!?学校は!!?」
兄の第一声は、私が思っていたのとはちがっていた。
少し安心しながらも、緊張した声で言った。
「・・・これ。お弁当忘れて行ったでしょ。母さんが「うわっまじありがとー琴音ちゃん!!!」
・・・ちょっと、大事なところがいえなかった。
「別にこんなの・・・」
「ごっめん。朝めっちゃ急いでたんだわ!!ほんとさんきゅー!!!」
「そこまで言うの・・・・・」
兄は昔と全然変わっていなかった。
明るい喋り方で今でも私に接してくれてる。
むしろ、変わってしまったのは私のほうだ。
「・・・・じゃあ、もう私行くから」
「お、もう行くの?って、まあ学校あるもんな!!
ありがとなー!!!じゃーなっ」
「・・ん、ばいばい」
少しだけ、心があったかくなった。
家に帰ったら、少しくらい前見たくしゃべれるようになるだろうか。
そうだったら、嬉しいんだけど。
私はすぐさま電車に乗って中学校へ向かった。
やっぱり、嫌いになれないなあ。
end.
ごめんなさい!!!
本当は秀徳の皆さんの妹の琴音ちゃんに対する態度とか
そういうのも描きたかったんですけど気力が・・・!!!
また絶対書きたいです(^O^)
いもうとちゃん捏造すいません・・・!!!
いや、いたら絶賛おにいちゃんに反抗期中なのかなとか思って!!!
でも実際はきっとシスコンブラコンでよい兄妹だよねきっと!!!^q^
でわでわありがとうございました!!!
20121019